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珍しい資本政策事例(デ・ウエスタン・セラピテクス研究所)

来月にNEOに上場するデ・ウエスタン・セラピテクス研究所の資本政策について、珍しいケースだと思いますので紹介しておきます。

同社は、今年の7月に増資(第三者割当)を実施しています(4億円)。
基準決算期(直前期)は、08年12月期ですので、上場申請期になって増資をしていることになります(しかも下期)。

同社は研究開発型の創薬系バイオベンチャーですので、資金支出が上場後も当面続く会社さんです(「マイルストーン開示」によると開示対象3期目である2011年12月期でも赤字見込みです)。
直近の現預金残高は、
・08年12月末:381百万円
・09年6月末(第2四半期末):214百万円
これまでも毎年3~4億円の資金を必要としてきており、現預金残高が減少してきたために増資を行ったのだろうとは思われますが、上場申請期の増資実行は珍しいケースです。
ただし、他の上場準備会社さんが本件を参考事例として扱うことには注意が必要です。
キャンバス社の事例紹介でも書きましたが、上場直前期や申請期の資本政策については、主幹事証券会社などと十分に協議の上で(主幹事証券の理解・了承を得た上で)実行をすべきところです(本件も当然にそれをやっているはず)。
他社事例を見て、勝手な判断で「増資」・「ストックオプション」・「株移動」などを行ってしまうと、取引所が定める「上場前規制」や金商法の規制などには何ら抵触していなかったとしても、『致命傷』として上場が出来なくなってしまう可能性も秘めています。

上場準備会社にとって、「資本政策」はそれほどデリケートなものですので、慎重にご対応ください。

・参考過去記事:「資本政策」はとても大切?(08/01/04)


なお、同社のこれまでの株価の推移にも注目です。
今年7月の増資は、@250円ですが、その前回の増資(08年4月)は@80,000円です(その前も前の前も)。その後の100分割を考慮すると@800円です。前回に出資した株主(VC)の保有株は1年ちょっとで約1/3の価値になってしまったことになります。
IPO時の想定発行価格(目論見書)は@290円となっておりますが、どうなることでしょうか。

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テーマ : IPO - ジャンル : 株式・投資・マネー

Tag : IPO ダウンラウンド 事例 VC

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