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社内諸規程の整備(総論編 その①)

多くの上場準備会社さんにおいては、
上場準備作業のひとつとして、『社内諸規程の整備』があることをご認識されており、この作業がそれなりに大変な作業であることもご認識されています。

ただ、仕事柄、私がよく感じますのは、
上場審査において『社内諸規程の整備』が求められている本質を正しくご認識されていないケースが多いなぁということです。
(もっというと、『社内諸規程の整備』を甘く見ている と思います)



上場審査において確認されるのは、『社内諸規程の整備状況及び運用状況』です。
審査担当者は、提出された規程集の各規程をただ読むだけではなく、その通りの運用がなされているかどうかまでの確認を行います。

・上場審査における社内諸規程に関する確認
上場審査において、
> ○○規程○条の、○○管理について、一連の流れを実際の帳票を用いてご説明下さい
のような質問が出ることがありますが 、
これは、「規程にはそう書いてあるけど、本当にその通りに運用されているのかどうか?」ということを確かめる為の質問です。
このような質問が出た場合、日常から正しく運用ができている会社さんであれば、「それなら回答は簡単だな。○○部に要請して、適当な事例を何通りか出してもらえばいいだけだな」となりますが、規程をつくっただけの会社さんは、「うっ、困ったなぁ。実は○○部の部長には○○規程を渡してはあるけど、部員はこの規程があることも知らないかもしれないぞ」のように頭をかかえてしまうことも想定されます。


・『社内諸規程の整備』が求められている本質
上場審査において、社内諸規程を整備するように求められているのは、
未上場企業が、これから上場企業になるにあたって、
一般投資家や社会全体に対しても責任を果たせる会社として、組織としての会社運営が行われている必要があるということです。
(万が一、社内のキーパーソンが不正等の暴走や退社等した場合に、会社全体の運営が、社会的な問題を起こしたり大混乱になるような会社では困るということです)


・上場準備会社さんの本音
規程による管理というと、未上場企業の方は違和感・抵抗感・嫌悪感を感じることが多いと思います(大組織の官僚的な管理がイヤでベンチャー企業を起業されたという方もいらっしゃるでしょう)。

が、規程による管理の良さを、上手に活用すればよいのだろうと思います。
起業当初の少人数組織の場合には、全ての経営判断を経営者が行ってきたものと思います。またその方法がその少人数組織には適していたものと思います。

上場を目指す会社というのは多くの場合組織が急拡大していきます。
組織が急拡大した場合、全ての経営判断を経営者が行うことは難しくなってくると思います。
その結果として、「重要なものは経営者判断、そうでない場合には役員が判断(もっと細かい話は部長が判断など)」のように少しずつ権限委譲を図っていかなければならない局面が必ず来ると思います。
ただ、その時に、「みんな一所懸命仕事をしてくれていれるし任せたい気持ちはあるけれど、ちゃんと適切な判断をしてくれるだろうか?重要なものは自分に報告しろと言ったとしてもその通りになるだろうか?」ということを気にされて、権限委譲を図るのをためらってしまい、その結果、かなり大きな組織になっていても、『全て社長判断』のような会社さんもお見かけします。

こういうケースには規程の整備が経営に活用できると思います(ちょっとわざとらしい振り方ですが。。)。

長くなってしまいましたので、この続きは、「社内諸規程の整備(総論編 その②)」として次回にしたいと思います。
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