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IPO準備に関するミーティングの『議事録』を作っていますか?


上場準備を本格的に進めている会社さんは、定期的に主幹事証券会社とミーティングを行っていると思います。

(ここでは、審査部門の審査を受けている状況ではなく、審査前の上場準備段階を想定しています)

 

ミーティング議事録の作成はしっかり行われていますでしょうか?

「当然に作っているよ」という会社さんも多いかとは思いますが、私の経験上、必ずしも大多数の会社が作っているかというとそうでもなく、また作っているという会社であっても、記載内容や回覧先、作成時期などについて改良の余地があるケースが多いように思えます。


●なぜ主幹事証券会社とのミーティング議事録が必要なのか?

まず、議事録を作成することのメリット、しないことのデメリットとして以下のようなことが挙げられます。

議事録を
作成
する

議事録を
作成しない

補足コメント

(ミーティング参加者にとって) 公式なミーティング記録として確認・情報共有・視資料保管が可能となる。

×(ミーティング参加者にとって) 公式なミーティング記録がなく、打合せ内容・授受資料ともに個人ベースでの記録・保管となる。

どういう資料をいつ受領・提出したのかがわからなくなってしまっているようなケースもあるようです。

公式な議事録を作らずに、参加者が個人単位で資料保管をしているケースも見受けられますが、主幹事証券会社との打合せは、「会社」対「会社」の重要なミーティングですので会社全体としての議事録・資料保管をすべきです(それとは別に個人ベースで管理することは構いません)。

ミーティングに参加しなかった人との情報共有が上手くできる× ミーティングに参加しなかった人との情報共有ができにくい

上場準備責任者が側からは、経営陣に都度回覧しておくことで、上場準備プロジェクトの進捗報告にもなります。

経営陣の側からすると、主幹事証券会社とのやり取り(受けている指導内容など)の状況についてを結論だけでなくその過程・背景などとともに把握することが可能になります。
場合によっては、そのやり取りを見て、経営陣の考えと異なるような説明、誤った説明を上場準備事務局が行ってしまっているような場合には、軌道修正をすることができます。

また、上場準備プロジェクトは通常数年間に及ぶため、途中から参加するメンバーがいた場合、それまでの経緯を把握するためのとても有用な資料となります。




●議事録作成にあたってのポイント
・議事録の記載内容
①会議の概要(日時、開催場所、参加者)
②授受資料の有無・内容(受領資料、提出資料の名称を列挙するとともに、議事録に別添)
 ※ 証券会社からの受領資料だけでなく、会社からの提出資料もしっかりファイリングします(同じ資料でもどんどんバージョンが変わっていく資料が多いため)
③議事内容(改善を求められている事項や次回までの宿題事項などを中心に)
 ※ 「複数人」対「複数人」の会議が通常のため、誰の発言だったかもわかるようにします。

・その他留意事項
①体裁にはこだわらず、タイムリーに作成する
取締役会議事録のような法定のものではありませんので、議事録作成にあまり神経質になる必要はありません。上場準備プロジェクトはただでさえ多忙な状況ですので、ポイントを絞ってまとめたものを当日もしくは翌日には作成・ファイリングしてしまうことをオススメしています(「あとでまとめよう」という考えは厳禁です)。

②適切な相手先に配布・回覧する
ミーティング出席者だけでなく、(ミーティングに参加しなかった)経営陣などへも配布・回覧することをオススメしています。
主幹事証券会社からの指摘事項・指導内容が、上場準備プロジェクト事務局どまりとなってしまい、経営陣に上手く届いておらず(社内での情報格差が発生)、それ(情報格差)によって対応が遅れてしまうケースが意外と多く発生しているように感じています。


議事録をしっかりまとめ、指摘事項・課題・宿題をしっかり解決して進めていけば、上場準備プロジェクトがこれまで以上に円滑に進んでいくのではないかと思います。
(逆に、このあたりが上手くできていない状況で、主幹事証券会社から「依頼していた資料提出が忘れられていた」とか「改善を要請していた事項がそのままになっている」などが続くと、先方からの評価がどんどん下がっていってしまいます)

以上、上場準備プロジェクトの運営における基本事項ですが、参考にして頂ければと思います。



(参考) IPO準備項目別アドバイス
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テーマ : IPO - ジャンル : 株式・投資・マネー

Tag : IPO準備プロジェクト 議事録 IPOコンサルタント 上場コンサルタント

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