「不適切なファイナンス」が大流行?
公認会計士協会主催の「不適切なファイナンスへの対応について」という研修会に参加してきました。
この3月期決算に向けて会計士に対する緊急情報ということで開催された研修会で、証券取引等監視委員会の方がお話下さいました。
内容は、こちらにとてもよくまとまっていますのでご参照下さい(著名ブロガーさんのブログです)。
「あやしいファイナンス」の見分け方(isologue)
冒頭の説明で、記憶に残ったのは、
・暫く前までは、不適切なファイナンスは、新興市場に上場しているごく一部の企業が行っていたことであるが、東証一部・二部上場企業などにも広がっており、一部の企業だけが行うというものではなくなっている。
・景気の急速な減退により、財務内容が大幅に悪化している企業が大量に発生しているため、08年9月期決算(9月決算会社)や08年12月期決算(12月決算会社)が、昨年末から今年にかけて「不適切なファイナンス」をかなり多数実行した。3月決算会社において、この3月末から6月位にかけて、かなりの「不適切なファイナンス」が実行されるのではないかと強く警戒している。
とのことでした。
資本市場を利用した錬金術が横行するのは、「市場の信頼性・公平性」という観点からはとても重大な問題だと思います。
今後に向けては、「上場企業については、第三者割当増資を取締役会決議だけでは出来ないようにする等」の制度面での見直しが検討されているようですが、ある程度はこの類の規制強化はしたほうがよいように思います(欧米との比較では、日本の制度が緩すぎる面があるようです)。
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テーマ : 会計・税務 / 税理士 - ジャンル : ビジネス
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