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「IPO準備会社の中途採用(経験者採用)」の難しさ

しばらくぶりに、IPO実務に関する記事を書こうと思います。

この暫く、関与先会社(上場準備会社)での人事(中途採用)についてのサポートをしています(複数の会社で)。
人事(採用)については、IPOコンサルとしてのメインの業務ではありませんが、管理部門の責任者や経理部長、経理課長などを中途採用で外部から補充するような場合において、関与先会社からの要請があった場合に限りIPOコンサルの付帯サービス(おまけ)として、書類選考や人事面接の手伝いをしています。


【私が関与先の中途採用に関与する理由】
殆どの会社(経営者)は、IPO準備は初めての経験です。
証券会社対応や監査法人対応がスタートし、上場準備作業が本格化したところで、生え抜きの人材だけでは能力・経験等の面で対応が難しいと感じた場合、「中途採用によって人員を強化充実させよう」となります。
ただ、その時に会社(経営者)は、「どういう能力・経験の人材を採用すればよいのかがよくわからない」という状況になりがちなようです。また、「こういう人を採用すべき」というのがわかったとしても(証券会社や監査法人、ベンチャーキャピタルから「IPO準備の経験者を採用した方がよいですよ」と言われるケースはとても多いようです)、実際に面接の場において、応募者がIPOに関する専門用語を用いて「私は経験もあり、こういうことは出来ますので任せてください」と言われてしまうと、その内容自体が未知の領域であるがために能力・経験に関する評価が上手く行えず、「おぉ、この人は出来そうだ」となりがちです。
このような流れで行われるIPO準備会社の中途採用は、「採用時点でのミスマッチ」の発生確率が世間一般の中途採用との比較でもとても高いように感じています。

①社内の人材だけでは、能力・経験などの面でIPO準備に対応できない
         ↓
IPO準備が進まない(遅れる)
         ↓
③中途採用で社外の人材を求める(「IPO準備経験者」を募集)
         ↓
④「IPO準備経験者」が求人に応募(もっともらしい職務経歴をご披露)
         ↓
⑤会社(経営者)は、応募者の実力(能力・経験)について上手く評価できないものの、「任せてみよう」と採用決定
         ↓
⑥その人物が入社。会社(経営者)は、その人材にIPO準備を任せる(IPO準備の加速を期待♪)
         ↓
⑦その人材が、十分な能力・経験がなかった場合、IPO準備は停滞のまま
 (本人も、入社後に「実は出来ません・わかりません」とは言えず、後に引けないため間違った方向に「これでいいんです」と暴走することもある ← これは最悪)
         ↓
⑧暫く経ってからさすがに、能力不足・経験不足が明らかになり、会社(経営者)は「このままではマズイ・・・」と青ざめる(その人材を外す等の対応)
         ↓
⑨ふりだし(①)に戻る(①から時間だけが経過し、状況は悪化。以後これを繰り返し(?))

面白おかしく書いているわけではなく、こういうケースはかなり多いように感じています。
(もちろん、しっかりとした応募者の方もおられます)

私が関与している会社については、このようなミスマッチはなるべく避けて頂きたいと思い、中途採用におけるIPO準備や経理・財務の「能力・経験」の評価について、要請があればお手伝いをするようにしています。
(どういう人材が加わるかは、その会社のIPO実現可能性に大きく影響しますので、ある程度は関与しておきたいという気持ちもあります)

具体的には、
・人材紹介会社対応
 (人材紹介会社に対して「探している人物像」についての詳細説明、必要あれば人材紹介会社の紹介)
・書類選考
 (書類上で、応募者の職務経歴について「評価できる経験かどうか」の検討)
・採用面接
 (職務経歴について、「実際にどこまで経験してきているのか」の検討)
をしています。

あくまで「お手伝い」ですので、採用・不採用の判断主体は会社(経営者)です。
多くのIPO準備会社は人数規模も小さいこともあり、最も重要なのは「会社(経営者)とその人材のウマが合うか」だと思っており、ウマが合わなければ能力・経験が合致していてもうまくいかないと思います
そのため、応募者の「能力・経験」に関する参考評価を提供することに徹しており、性格面やコミュニケーション能力など人物評価は当然に会社(経営者)にやって頂いています。

また、この「お手伝い」は、会社(経営者)にそれなりに喜んで頂けているサービスなのですが、副次的には応募者のためにもなっていると思っています。
応募者の側からすると、その会社の管理部門の状況や、IPO準備の状況について多くを知りたいと思うはずですが、採用側と応募者という立場上も現実的には困難です(ヘッドハンティング的な採用の場合は別でしょうが、根掘り葉掘りの質問は出来ないでしょう)。
人材の側と逆の話なのですが、会社(経営者)としても、管理部門の状況や、IPO準備の状況を上手に説明できないことも多く、また少しでも良い人材に入社してもらいたいという気持ちから、良い情報を中心に説明してしまうことも多いと思います。
私は、応募者の方にある程度は客観的にその会社の状況をお伝えすることにしており、「この会社にはこういう課題が(沢山)あり、大変なポジションですよ。それを嫌がらずにやりがいと感じてくれる方を探しているんですよ」などネガティブ情報もある程度は提供するようにしています。
良い人材に入社してもらったとしても、応募者の方が「聞いていた話と違った」となってしまっては後々意味がないので、このようなミスマッチの可能性もなるべく抑えたいと思っています。


ただ、「能力・経験」に関する評価というのも本当に難しいものです。
IPO実務や経理実務については、ある程度会話をすれば、背伸び(経験の過大説明)をしている応募者は見破れるだろうという自負があるのですが(良い・普通・悪いのうち、良い・普通の判定は難しいとしても「悪い」は判別できるだろうという意味)、実は大失敗も経験しています(もの凄い自己嫌悪になります・・・・)。


長くなってしまったので、後日改めて、どういう視点で人事(中途採用)サポートをしているか(書類選考や面接で注目しているポイント)をもう少し詳しくご紹介しようと思います。



以下の過去記事もご参照ください(類似したような内容ですが)
 なぜ上場準備会社の人材は短期間で辞めるのか? (2008年07月29日)
 上場準備会社の採用ミスマッチを防ぐには (2008年07月31日)
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テーマ : IPO - ジャンル : 株式・投資・マネー

Tag : IPOコンサル 人材紹介会社 中途採用 経験者

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