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(IPO重要キーワード) 3.コーポレート・ガバナンス

【キーワード:コーポレート・ガバナンス】

 一般的には、日本語では「企業統治」と訳されます。 

「会社は誰のものか」について、「株式会社は株主のものである」との認識から発生した考え方であり、「株主」が「株式会社」をコントロールするのに、必要となるものは何かを考えています。 

コーポレート・ガバナンスが有効に機能しているといえる要件は以下のとおりです。
(1) 経営者の独走・暴走を株主がチェックでき、阻止できること
(2) 組織ぐるみの違法行為をチェックでき、阻止できること
(3) 企業理念を実現するために、全役員・従業員の業務活動が方向づけられていること 

通常、「株主」は直接会社をコントロールすることが出来ないため、「経営者」に経営を委任し、情報開示ルール等により把握できる情報や株主総会の報告・決議内容を通じて、会社の重要な情報を把握し、「経営者を規律(監視)すること」で間接的に、「株主」が「株式会社(経営)」をコントロールできることを目指しています。 

「コーポレート・ガバナンス」という用語は、「コンプライアンス(法令遵守)」や「内部統制」といった用語と混同してしまうこともありますので注意しましょう。



新シリーズ 「IPO重要キーワード」 スタート(12/05/15)

IPO重要キーワード
 ・投資家保護 (12/05/18)
 ・企業価値・企業価値の向上(12/05/23)
 ・コーポレート・ガバナンス(12/05/30)
 ・内部統制 (12/06/03)
 ・J-SOX(財務報告にかかわる内部統制報告書制度)(12/06/07)
 ・コンプライアンス(12/06/12)
 ・ディスクロージャー(12/06/21)
 ・I R (Investor Relations) (12/07/16)
 ・(証券取引所が定める) 企業行動規範 (12/07/18)
 ・インサイダー取引(内部者取引) (12/07/23)
 ・リスクマネジメント(12/07/26)

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テーマ : IPO - ジャンル : 株式・投資・マネー

TOKYO AIM 第2号 五洋食品産業上場

5/28に TOKYO AIM 第2号の五洋食品産業が上場しました。

五洋食品産業 舛田社長「上場は広告と資金調達の手段」(Nikkei.com)

以下は、記事からの引用です(舛田社長のインタビュー)。
「だが現在、当社は3期連続赤字で債務超過。このタイミングでは普通の市場では上場できない。そこにAIMという、数値基準がなく柔軟に対応してもらえる市場があることを知り、うまく合致した。上場を発展のツールとして使いたい」
国内の他の市場へはIPOできない企業に、機会を提供したという点では、同市場の存在価値があったということでしょうか。

初値は、公募価格(正確にいうと公募ではなく「特定投資家向け取得勧誘価格」)と同額の2,000円だったそうです。
ただ、ここで注目は、上場初日の売買(出来高)は、「100株(9:00)」のみだそうです(金額でいうと20万円)。
「プロ投資家」向け市場で、20万円の売り注文&買い注文で売買成立というのは・・・・・な気がします。


【参考過去記事】

TOKYOAIM第2号五洋食品産業 上場時ファイナンスサイズを大幅縮小・・・・(12/05/11)

TOKYOAIM第2号五洋食品産業の上場時ファイナンスに暗雲が・・・・(12/04/10)

TOKYO AIM第2号 冷凍洋菓子製造販売会社 「五洋食品産業」(12/02/23)

メビオファーム 上場時の増資を「中止」(11/07/09)

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「新興市場等の信頼性回復・活性化に向けた工程表」の進捗状況について (日本証券業協会)

日本証券業協会より、新興市場等の信頼性回復・活性化策に係る協議会の活動状況が公表されています。

「新興市場等の信頼性回復・活性化に向けた工程表」の進捗状況について(日証協HP)

「新興市場等の信頼性回復・活性化に向けた工程表」平成24年5月22日更新版(日証協HP)

昨年6月に公表された「工程表」について、約1年の進捗状況を項目別に記載しています。 

主なものを以下にまとめました。
11年6月工程表12年5月進捗状況
日証協は、24年3月までを目途に、グリーンシートの役割・あり方について、(中略)、抜本的な見直しを行う。(日本証券業協会)
・ 平成23 年9月、「グリーンシート銘柄制度の検討に係る懇談会」を設置。同懇談会を同24 年3月までに6回開催し、同制度の役割・あり方について、抜本的な見直しを行うべく検討を行った。同年6月までに第7回目を開催し、報告書を取りまとめる予定

【 補足コメント 】
来月にも「グリーンシートの抜本的見直し」について報告がでるということですので注目していたいと思います。
日証協は、23年9月までを目途に、会計士協会の協力会を得て「連絡会」設置し、(中略)、有価証券報告書等の虚偽記載の防止に向けた密度の高い情報共有を図るための意見交換を進める。(日本証券業協会)
・ 平成23 年12 月、証券会社、証券取引所及び日本公認会計士協会をメンバーとした「有価証券報告書等の虚偽記載に関する情報共有のための連絡会」を設置。同年12 月27 日、第1回目を開催し、意見交換を行った。 
・ また、平成24 年3月1日に第2回目を開催し、金融庁より「市場の免疫力を高めるために」という演目で講演頂き、意見交換を行った。
日証協は、24年3月までを目途に、上場準備に向けた必要な準備事項の概要(参考モデル)を策定する。
合せて、日証協及び取引所において、同準備事項の概要(参考モデル)及び上場審査スケジュールの概要(参考モデル)について、それぞれのホームページ等により周知を行う。
(日本証券業協会)
・ 平成23 年11 月、「会員における引受けのあり方に関する検討会」の下部機関として引受審査担当者により構成した「引受審査分科会」を設置。同年12 月26 日に第1回会合を開催。以後、公開指導担当者を交え、参考モデルの策定の検討を行い、上場準備会社における参考に資するよう「上場指導及び引受審査について」を取りまとめ、同24 年5月15 日に日証協ホームページに公表するとともに会員への通知を行った。

【 補足コメント 】
「上場指導及び引受審査について」は以下から確認できます。
(「
上場指導及び引受審査について」(日証協HP)
ただし、残念なことに、「上場準備会社における参考に資する内容」とは思えません。
大雑把なスケジュールや審査項目が書かれているだけですので、これが公表されたことによってIPO準備会社が喜ぶということはなさそうです(取引所の手引き等で触れられている内容です)。
末尾の「証券会社との間で十分なコミュニケーションを図られることをおすすめいたします」はその通りで、よいアドバイスですが・・・・。
・「遡及的監査」では、監査範囲の制約により「無限定適正意見」以外の意見が付される可能性があることから、上場準備会社において、事前に社内管理体制の整備が進められるよう会計士協会、監査法人において、平成23年3月までを目途に、上場に向けた必要な準備事項(監査スケジュールの概要を含めた参考モデル)等を整理する。(日本公認会計士協会)
・ 平成23 年10 月より、監査・保証実務委員会にて検討を開始し、検討の成果を、同24 年4月に、「新規上場のための事前準備ガイドブック(ガイドブック)」として取りまとめ、公表した。ガイドブックは、ホームページ上にPDFファイルを掲載したほか、製本化も行い、当該冊子は無料で配布している。今後、関係者の協力を得て、会計・監査ジャーナルに掲載する座談会の記事や研修会等により周知を図る予定。

【 補足コメント 】
これが、4月に本Blogでご紹介したガイドブックです(以下記事ご参照)。
新規上場のための事前準備ガイドブック (公認会計士協会)(12/04/14)
・現状、直前々期が「限定付適正意見」での上場が非常に少なく、「無限定適正意見」でないと上場承認が得にくいといった誤解が多いと考えられることから、取引所において、23年12月までを目途に、直前々期の「限定付適正意見」が許容可能であることの周知を図る。(東京証券取引所)
・ 平成23 年12 月26 日、本則市場(市場第一部、第二部)及びマザーズ向けに、「新規上場の手引き」及び「マザーズ上場の手引き」を改訂して、直前々期の「限定付適正意見」が許容可能であることの周知を図った。あわせて、上場準備会社向けのセミナー等で当該内容の周知を行っている。

(大阪証券取引所)
直前々期の「限定付適正意見」が許容可能である旨を、平成23 年12 月発刊の「上場ハンドブック」に記載
各取引所において、24年3月までを目途に、新興市場の位置づけについて検討を行い、その明確化を図るため、(中略)、必要な措置を講じる。(名古屋証券取引所)
セントレックスの位置付けの明確化を図るため、上場市場の変更手続きの見直し、業績に係る上場廃止基準の新設等を実施(平成24 年4月)

(福岡証券取引所)
・ Q-Boardの位置付けについて、成長可能性を有する企業を対象とし、その育成を支援する市場であることを改めて鮮明にする措置を講じるとともに、Q-Boardから本則市場への市場変更を容易にするための対応を行った。また、上場後3年経過するごとに、事業の現状等の報告書類の提出について義務付けを行った。併せて、上場後に業績の低迷が続く企業を退出させる新たな上場廃止基準を新設した(平成24 年5月)。

(札幌証券取引所)
・ 平成24 年3月22 日にアンビシャス市場コンセプトの明確化を含む「アンビシャスの信頼性向上及び活性化のための上場制度の整備等について」の制度要綱案を公表、同年6月1 日を目途に施行予定。
【 補足コメント 】
このあたりはすっかりノーマークでした。いくつかの制度変更が行われているようです。



「新興市場の信頼性回復・活性化」に向けて、各種関係者が一丸となって取り組もうとしている点は、素直に評価したいと思います。この続きにも期待いたします。


【参考過去記事】

「新興市場等の信頼性回復・活性化に向けた工程表」が公表されています(11/06/24)

日証協「新興市場等の信頼性回復・活性化策に係る協議会」の検討状況(11/05/23)


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(IPO重要キーワード) 2.企業価値・企業価値の向上

【キーワード:企業価値・企業価値の向上】

企業価値というと、多くの場合、「株式時価総額」が連想されますが、必ずしも「株式時価総額」などの金額的な価値だけを指すものとは限らず、「社会的な地位」、「企業イメージ」などのような抽象的な価値も含めたものとして考えることもあります。
( 株式時価総額= 発行済み株式総数× 株価(1株あたり) )

投資家は、経営者に対し、企業価値を向上させるような経営が行われることを期待しているとされています。
企業価値の向上や事業の成長性について求められるとした場合、「売上高」を伸ばすことが求められていると考えがちですが、投資家は「利益(経常利益・当期純利益)」の金額や成長率を重視します。「当期純利益」を発行済み株式総数で割った「一株当たり当期純利益(EPS)」も重要な指標です。



新シリーズ 「IPO重要キーワード」 スタート(12/05/15)

IPO重要キーワード
 ・投資家保護 (12/05/18)
 ・企業価値・企業価値の向上(12/05/23)
 ・コーポレート・ガバナンス(12/05/30)
 ・内部統制 (12/06/03)
 ・J-SOX(財務報告にかかわる内部統制報告書制度)(12/06/07)
 ・コンプライアンス(12/06/12)
 ・ディスクロージャー(12/06/21)
 ・I R (Investor Relations) (12/07/16)
 ・(証券取引所が定める) 企業行動規範 (12/07/18)
 ・インサイダー取引(内部者取引) (12/07/23)
 ・リスクマネジメント(12/07/26)

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モブキャスト (12年17社目)

上場日: 2012年6月26日
会社名: モブキャスト
URL : http://mobcast.co.jp/
・事業内容: モバイルエンターテインメントプラットフォームの運営
・基準期: 2011/12
・市 場:マザーズ
・主幹事証券: 三菱UFJモルガン・スタンレー
・監査法人: A&Aパートナーズ
・証券代行: 三菱UFJ信託
・印刷会社: プロネクサス
・想定発行価格(円) 800
・上場時株数 6,322,500
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 5,058

(ひと言コメント)
 ・監査法人A&Aパートナーズの初IPO
 ・事業等のリスクに、「コンプリートガチャ」の昨今の社会問題が触れられている。

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ハピネス・アンド・ディ (12年16社目)

上場日: 2012年6月22日
会社名: ハピネス・アンド・ディ
URL : http://www.happiness-d.co.jp/
・事業内容: インポートブランド品の販売を中心としたセレクトショップ「ブランドショップ ハピネス」の運営
・基準期: 2011/08
・市 場: JASDAQスタンダード
・主幹事証券: みずほインベスターズ
・監査法人: トーマツ
・証券代行: みずほ信託
・印刷会社: 宝印刷
・想定発行価格(円) 1,900
・上場時株数 1,220,000
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 2,318

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大泉製作所 (12年15社目)

上場日: 2012年6月22日
会社名: 大泉製作所
URL : http://www.ohizumi-mfg.jp/・事業内容: サーミスタ半導体のほか各種温度センサーの製造及び販売
・基準期: 2011/03
・市 場: マザーズ
・主幹事証券: SBI
・監査法人: あらた
・証券代行: 三菱UFJ信託
・印刷会社: プロネクサス
・想定発行価格(円) 350
・上場時株数 5,677,000
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 1,987

(ひと言コメント)
 ・直前期末の自己資本比率 3.6%(申請期末は7.2%)。財務制限条項が付されている。
 ・IPO後も、大株主(ファンド)からの非常勤取締役が2名。
 ・申請期(11年11月)に行った株移動の株価は700円(想定発行価格は350円)。

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(IPO重要キーワード) 1.投資家保護


【キーワード:投資家保護】


上場会社(の経営者)に対して、「必ず意識すべき」と強く要請されている「理念」です。 

上場会社は、顔の見えない不特定多数の投資家から資金調達を行いますので、この不特定多数の投資家に対して「誠実であること」「その期待を裏切らないこと」等が求められています。 

意識すべき「投資家」(株主)としては、現時点の株主に限定せず、将来的な株主(当社の株を購入するかもしれない投資家)も含めるべきとされています。 

なお、「投資家(だけ)を優遇すべき」という意味ではなく、「顧客、取引先、従業員、地域社会等との関係性は重要である。」との考えも含まれております。 

「投資家保護」という表現を使うにあたっては、「最大のリスク負担者である投資家(特に株主)の満足度を向上させることを通じて、全ての利害関係者に配慮した経営を実現していく」ということを念頭におきたいものです。 

ただし、投資家(株主)、取引先、従業員等の利害は必ずしも一致しないため、経営者はそれぞれの要望を確認しつつ、バランスを取りながら、企業経営を行っていくことが求められます。



新シリーズ 「IPO重要キーワード」 スタート(12/05/15)

IPO重要キーワード
 ・投資家保護 (12/05/18)
 ・企業価値・企業価値の向上(12/05/23)
 ・コーポレート・ガバナンス(12/05/30)
 ・内部統制 (12/06/03)
 ・J-SOX(財務報告にかかわる内部統制報告書制度)(12/06/07)
 ・コンプライアンス(12/06/12)
 ・ディスクロージャー(12/06/21)
 ・I R (Investor Relations) (12/07/16)
 ・(証券取引所が定める) 企業行動規範 (12/07/18)
 ・インサイダー取引(内部者取引) (12/07/23)
 ・リスクマネジメント(12/07/26)

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日本エマージェンシーアシスタンス (12年14社目)

上場日: 2012年6月20日
会社名: 日本エマージェンシーアシスタンス
URL : http://www.emergency.co.jp/
・事業内容: 医療機関紹介、医療通訳、緊急搬送等の医療アシスタンスサービスの提供事業及びカード会社向けコンシェルジュ等のライフアシスタンスサービスの提供事業
・基準期: 2011/12
・市 場: JASDAQスタンダード
・主幹事証券: 野村
・監査法人: あずさ
・証券代行: 三菱UFJ信託
・印刷会社: プロネクサス
・想定発行価格(円) 1,200
・上場時株数 1,138,000
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 1,366

【ひと言コメント】
・想定時価総額 13億円台と超小型サイズ(野村主幹事)
・公募株数100,000株、売出株数243,200株と、公募の割合がとても低い

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新シリーズ 「IPO重要キーワード」 スタート

当面の間、仕事が忙しく、あまり本Blogに時間を使えそうにありませんので、時事ネタに代えて、お役出ち知識の情報発信をしたいと思います。

IPO重要キーワード」として、以下の単語について平易な説明をしていきます。

どの用語も、上場会社になるにあたって知っておかないとまずい(恥ずかしい)用語です。
が、これらの用語は、ほとんどの未上場会社には全くと言っていいほど馴染みがありません(なんとなくは分かる、聞いたことはあるという程度の理解どまり)。
主幹事証券会社や監査法人その他関係者との会話でも、当然のようにこれらの単語が使われますので、ある程度正確な理解をしておく必要があります。
いずれの用語についても、奥が深いものばかりですが、なるべくシンプルな説明を心がけます。
(あくまで平易な説明にとどめますので、本格的な内容を知りたい方は、他をあたってください・・・)


IPO重要キーワード】 (記事掲載の都度、以下にも単語にハイパーリンクを付していきます)
 ・投資家保護
 ・企業価値・企業価値の向上
 ・コーポレート・ガバナンス
 ・内部統制
 ・J-SOX
 ・コンプライアンス
 ・ディスクロージャー
 ・I R (Investor Relations)
 ・(証券取引所が定める) 企業行動規範
 ・インサイダー取引(内部者取引)
 ・リスクマネジメント


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