本年も有難うございました! (年内最終回)
あっという間に年の瀬になってしまいました。
今年はとても慌ただしい1年でした。
毎年のことですが、嬉しいこと・残念なこと両方ありました。
ご支援先の会社が無事上場に至った時はやはり格別の思いです。
上場日に経営者やプロジェクトメンバーの方から頂くお礼の言葉は、苦労も多かっただけに心に沁み入ります。
この仕事をやっていて良かったと強く思う瞬間でした。
その反面、予定は本年中の上場だったものの業績面などで上場延期となられた会社さんが数社おられます。
こちらは証券審査も相応には進んでいましたし、体制面は大方整っていますので来年以後に期待いたします。
新しい出会いにも感謝です。この最近ご依頼頂いた会社さんは上場予定時期はしばらく先ですが期待大です。
引き続き全力でご支援していきたいと思います。
クライアントの皆様・業界関係者(証券取引所・証券会社・監査法人・信託銀行・ディスクロージャー専門印刷会社・ベンチャーキャピタル・弁護士・司法書士・人材紹介会社ほか)の皆様、本年もお世話になりどうも有難うございました。
底打ちはしたとされるものの、IPOが深刻なほどに低迷しているこのご時世に「IPO支援(IPOコンサル)」というお仕事を続けていられるのは、クライアントの皆様と業界関係者のお陰に他なりません。
来年もよろしくお願いいたします!
また、本Blogの読者の皆様にもお礼申し上げます(継続的に見て下さっている読者の方がおられることが本Blogを続ける励みになっています)。
あと個人的には、フルマラソン「完走」(歩かずにゴール)が思い出深い出来事でした。
タイム遅く低次元ですが、達成感ありました。来年もこつこつ頑張ります。
震災の傷痕はいまだ深く、経済も先行き不透明なままでの年越しとなりますが、希望を持って乗り越えていきましょう。 皆様、どうぞ良いお年ををお迎えください。
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「JASDAQ上場ハンドブック2012(冊子版)」が新発売
大証から、,「JASDAQ上場ハンドブック2012(冊子版)」が発行されています(@2,000円)。
ニュース JASDAQ上場ハンドブック2012(冊子版)の発行について(大証ウェブサイト)
早速入手しましたが、爽やかなブルーの表紙でイイ感じです(中身の感想でなくてスミマセン)。
JASDAQ上場ハンドブック2012(Web版)もあり、こちらも便利ですが、冊子の方が見やすいこともあり併用しています。
東証 本則市場への上場審査基準を緩和へ
東証は、来年3月メドで本則市場(1部・2部)への上場審査基準を緩和するとのことです(19日の定例社長記者会見で発表)。
中堅・中小企業のIPO活性化のための施策の概要(PDF、東証ウェブサイト)
中堅・中小企業のIPO活性化のための上場制度の整備等について(PDF、東証ウェブサイト)
「新規産業の育成という観点からは、成長企業向け市場マザーズの活性化策を本年3月に実施していますが、既存産業の活性化という観点からは、世界有数の技術を誇り、雇用の大部分を支えるなど日本経済において極めて重要な役割を果たしている中堅・中小企業の支援が喫緊の課題となっています。」ということです。
内容は以下になります。
(1)「利益の額」基準の見直し:事業そのものの収益力で判定(経常利益 2年間総額5億円以上)。増益基調を前提としない基準で判定。 |
(2)「企業の収益性」審査の見直し:上場後において安定的に利益を計上できる会社を上場対象に。 |
(3)「純資産の額」基準の見直し:上場時点で有する財務基盤で判定。 |
(4) 直接一部上場時の「時価総額」基準の見直し:最近の市場環境を踏まえて緩和(500億円以上⇒250億円以上)。 |
(5) 標準審査期間:標準審査期間を3か月に設定。あわせて審査スケジュールを予め提示し、上場時期の予見可能 性を向上。 |
(6) 親会社等を有する場合の提出書類の簡素化:上場前に提出する書類を上場後の適時開示の内容と同様に簡素化。 |
(7) 上場前の組織再編に関する取扱いの柔軟化:申請前に合併等を実施している場合における書類提出の基準を緩和。 |
形式的に影響が大きいのは、(1)でしょうか。
また、(4)によってこれまで、「IPO(東証2部)」 → 「1部指定」と2ステップ踏んでいた会社(IPO時の時価総額250億円~500億円)が、一気に東証1部に行けることになります。
(3)の審査期間の短縮も、これまでは東証の審査期間を4~5ヶ月と想定して上場スケジュールを組んでいましたので、上場準備の現場には影響ありそうです。
今回の改正案は、パブリックコメントとして意見募集中ですので、意見あるかたは是非どうぞ。
若者よ 最年少上場 リブセンス村上社長へ続け(DIAMOND online)
先日上場を果たしたリブセンスに関する記事をご紹介します。
経済評論家の山崎 元氏のコラムです。
若者よ、史上最年少25歳で上場の村上太一氏に続け!(DIAMOND online)
インターネットビジネスは、製造業ほどの資金力を必要としないこともあり、現在の学生さんには学生起業も合理性があるとのお考えです。
実際には企業への就職も視野に入れつつ起業することは、言うほど簡単なことではないのだろうとも思いますが、実際のリブセンスのような事例も出てきたこともありますので、私としても、やる気のある学生起業家が続くことを期待・応援したいと思います。
11年 IPO 主幹事証券・監査法人・証券代行・印刷会社の社数 最終データ
(12/18更新)
11年のIPOについて、「IPO銘柄情報」を更新する都度、この記事を更新していきます。
(新たな記事にせず同一URLで、更新していきます)
・補足① TOKYO AIMの「メビオファーム」は本集計ではカウントから除外しています。
(同社をIPO社数に含めた集計をするケースもあります)
・補足②承認後にIPOを中止した事例は5社
(ラクオリア創薬(中止時の記事)、AvanStrate(中止時の記事)、SEMITEC(中止時の記事)、日興アセットマネジメント(中止時の記事)、キューアンドエー(中止時の記事)が中止し、その後、ラクオリア創薬(再承認時の記事)、とSEMITEC(再承認時の記事)は再び上場承認を得て上場)
●主幹事証券会社
●監査法人
●証券代行
●印刷会社
11年のIPOについて、「IPO銘柄情報」を更新する都度、この記事を更新していきます。
(新たな記事にせず同一URLで、更新していきます)
・補足① TOKYO AIMの「メビオファーム」は本集計ではカウントから除外しています。
(同社をIPO社数に含めた集計をするケースもあります)
・補足②承認後にIPOを中止した事例は5社
(ラクオリア創薬(中止時の記事)、AvanStrate(中止時の記事)、SEMITEC(中止時の記事)、日興アセットマネジメント(中止時の記事)、キューアンドエー(中止時の記事)が中止し、その後、ラクオリア創薬(再承認時の記事)、とSEMITEC(再承認時の記事)は再び上場承認を得て上場)
●主幹事証券会社
野村 | 12社 | |
大和証券キャピタルマーケッツ | 11社 | (ほか1社が承認後に中止) |
みずほ | 4社 | (ほか1社が承認後に中止) |
SMBC日興 | 3社 | (ほか1社が承認後に中止) |
三菱UFJモルガン・スタンレー | 3社 | |
SMBCフレンド | 1社 | |
東海東京 | 1社 | |
みずほインベスターズ | 1社 | |
計 | 36社 | (ほか3社が承認後に中止) |
●監査法人
トーマツ | 13社 | |
新日本 | 10社 | (ほか2社が承認後に中止) |
あずさ | 5社 | |
あらた | 3社 | (ほか1社が承認後に中止) |
東陽 | 3社 | |
優成 | 1社 | |
太陽ASG | 1社 | |
計 | 36社 | (ほか3社が承認後に中止) |
●証券代行
三菱UFJ信託 | 16社 | (ほか1社が承認後に中止) |
中央三井信託 | 9社 | (ほか1社が承認後に中止) |
住友信託 | 4社 | (ほか1社が承認後に中止) |
みずほ | 4社 | |
日本証券代行 | 2社 | |
東京証券代行 | 1社 | |
計 | 36社 | (ほか3社が承認後に中止) |
●印刷会社
プロネクサス | 20社 | (ほか2社が承認後に中止) |
宝印刷 | 16社 | (ほか1社が承認後に中止) |
計 | 36社 | (ほか3社が承認後に中止) |
プロデュースの隆盛監査法人が「破産」
暫く前のニュースですが、プロデュース(元ジャスダック上場)の粉飾で信用失墜し解散していた「隆盛監査法人」が破産したとのことです。
隆盛監査法人 破産手続き開始決定受ける 負債2億5000万円(TDB大型倒産速報)
プロデュース社の事件は、若干複雑で、また色々事件が起きているので以下整理しておきます。
●プロデュース社 05年12月にジャスダックに上場(05年6月期基準)
●監査人は、
・IPO時:04年6月期、05年6月期 = 東都監査法人(石井清隆会計士)
・06年6月期~ = 隆盛監査法人(石井清隆会計士)
●プロデュース社 08年10月、上場前からの粉飾が発覚し、ジャスダック上場廃止
●その他
・東都監査法人は、06年10月に東陽監査法人と合併した
・隆盛監査法人は、東都監査法人の代表社員だった石井清隆会計士が設立した監査法人である
・プロデュースの社長ほかが、証券取引法違反容疑で09年3月に逮捕されている
・石井清隆会計士は、証券取引法違反容疑で09年4月に逮捕されている
(石井清隆会計士が上場前からの粉飾を指南したとされている)
・東都監査法人と合併した東陽監査法人は、11年9月にプロデュースの株主から損害賠償を求める訴訟を起こされている
(興味ある方は、以下の【参考過去記事】もご参照ください)
【参考過去記事】
IPO前から粉飾していた「プロデュース」 株主が監査法人を提訴(11/09/18)
プロデュース元社長がNHKニュースウォッチ9で証言(10/07/11)
プロデュース前社長が逮捕(09/03/07)
プロデュース(JQ、6263)が循環取引で強制捜査(08/09/23)
隆盛監査法人 破産手続き開始決定受ける 負債2億5000万円(TDB大型倒産速報)
プロデュース社の事件は、若干複雑で、また色々事件が起きているので以下整理しておきます。
●プロデュース社 05年12月にジャスダックに上場(05年6月期基準)
●監査人は、
・IPO時:04年6月期、05年6月期 = 東都監査法人(石井清隆会計士)
・06年6月期~ = 隆盛監査法人(石井清隆会計士)
●プロデュース社 08年10月、上場前からの粉飾が発覚し、ジャスダック上場廃止
●その他
・東都監査法人は、06年10月に東陽監査法人と合併した
・隆盛監査法人は、東都監査法人の代表社員だった石井清隆会計士が設立した監査法人である
・プロデュースの社長ほかが、証券取引法違反容疑で09年3月に逮捕されている
・石井清隆会計士は、証券取引法違反容疑で09年4月に逮捕されている
(石井清隆会計士が上場前からの粉飾を指南したとされている)
・東都監査法人と合併した東陽監査法人は、11年9月にプロデュースの株主から損害賠償を求める訴訟を起こされている
(興味ある方は、以下の【参考過去記事】もご参照ください)
【参考過去記事】
IPO前から粉飾していた「プロデュース」 株主が監査法人を提訴(11/09/18)
プロデュース元社長がNHKニュースウォッチ9で証言(10/07/11)
プロデュース前社長が逮捕(09/03/07)
プロデュース(JQ、6263)が循環取引で強制捜査(08/09/23)
上場準備を行う社内体制について
上場準備を行う社内体制について、一般的なことですが書いてみます。
・大型IPOの場合(東証一部への直接上場など)
「上場準備室」(や「上場推進室」、「IPO準備室」)のような専門組織を設けることが一般的です。
上場準備室のメンバーは、社内の企画部門や総務部門、経理部門などから集められ、上場準備に関する作業の多くは、この上場準備室が主体となって行うこととなります。
また、主幹事証券会社の担当者がほぼ常駐(専任)のようなかたちで上場準備室に参画するケースも多くあります(「出向」の形態で上場準備室の一員として作業にあたるケースもあります)。
・ベンチャー企業の場合
上場準備の専任担当者(組織)を設けることは稀で、多くの場合、「プロジェクト」として通常業務を持ちながらの兼務対応となります。
プロジェクトリーダーは社長、プロジェクトの実務責任者は多くの場合、管理部門担当の役員が対応します。
専任の担当者はいませんので、上場準備の各種作業は、責任者の指示で分担して行っていくことになります。
多くのベンチャー企業は、業容拡大過程において必要最低限の人数で日常業務をまわしています。そのため日常業務だけでもかなり忙しい状況ですが、その状況で上場準備の作業を行っていくことになります。
私がIPOコンサルタントとして支援するのは、多くがこちらのケースです。
次回も、この上場準備体制の話題を続けて書こうと思っています。
【参考過去記事】
IPOプロジェクトチームの編成(08/01/27)
11年のIPOマーケットは健闘(モーニングスター)
モーニングスターのニュース記事です。
11年のIPOマーケットは健闘、案件の質向上で期待高まる(モーニングスター)
以下、一部抜粋です。
なお、36社というカウントは、TOKYO AIMを除いた集計方法です(同市場を加算すると37社になります)。
詳細は、リンク先のニュース記事をご参照ください。
11年のIPOマーケットは健闘、案件の質向上で期待高まる(モーニングスター)
以下、一部抜粋です。
11年のIPO(新規上場)数は36社(上場予定含む)と10年の22社から増加する見通し。従来から11年は経済環境の改善などを背景にIPO銘柄数の復調が期待されていたが、3月に東日本大震災が発生。その後の為替市場の急激な円高や欧州経済不安もあって上場意欲が急速に減退してしまった。年初に50社程度と予測されていた銘柄数は36社で着地する見込み。 |
なお、36社というカウントは、TOKYO AIMを除いた集計方法です(同市場を加算すると37社になります)。
詳細は、リンク先のニュース記事をご参照ください。
日興アセット 上場中止
12月15日に東証上場予定だった日興アセットマネジメントが、IPO中止とのことです。
新規上場承認の取消しについて -日興アセットマネジメント(株) -(東証ウェブサイト)
株式売出しの中止と、それに伴う上場手続きの延期に関する取締役会決議のお知らせ[PDF](日興アセットマネジメント ウェブサイト)
以下、会社の公表文です。
残念ですがまた1社減ってしまいました。
【参考過去記事】
日興アセットマネジメント(11/11/20)
新規上場承認の取消しについて -日興アセットマネジメント(株) -(東証ウェブサイト)
株式売出しの中止と、それに伴う上場手続きの延期に関する取締役会決議のお知らせ[PDF](日興アセットマネジメント ウェブサイト)
以下、会社の公表文です。
平成23 年11 月16 日開催の当社取締役会において決議いたしました、当社普通株式の株式会社東京証券取引所への上場に伴う株式売出しに関し、平成23 年12 月2日開催の当社取締役会において、最近の株式市場の動向等の諸般の事情を総合的に勘案し、株式売出しの中止と、それに伴う上場手続きの延期を決議いたしましたので、お知らせいたします。 |
残念ですがまた1社減ってしまいました。
【参考過去記事】
日興アセットマネジメント(11/11/20)
“EOY 2011 Japan”日本代表が決定
新日本有限責任監査法人のウェブサイトに、起業家表彰制度「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー・ジャパン(Entrepreneur Of The Year Japan、以下EOY Japan)」の2011年度日本代表をはじめとする各賞の受賞者が公表されています。
“EOY 2011 Japan”日本代表が決定(新日本有限責任監査法人ウェブサイト)
各賞の受賞者は以下のとおりで、今年IPOを果たした経営者が3名含まれています。
(ヒト・コミュニケーションズ、ラクオリア創薬、リブセンス(12/7上場予定))
これからもどんどん優れた起業家が出てくること期待したいと思います。
(あと、個人的には、私のご支援先の経営者さんがこの中に選ばれており、非常に喜ばしく思っています)
<EOY 2011 Japan日本代表>
山村 章(やまむら あきら)氏 株式会社フェローテック 代表取締役社長
<ナショナル・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー部門>
■ ファイナリスト
田中 英成(たなか ひでなり)氏 株式会社メニコン 代表執行役社長
山村 章(やまむら あきら)氏 株式会社フェローテック 代表取締役社長
<アクセラレーティング部門>
■ 大賞
安井 豊明(やすい とよみ)氏 株式会社ヒト・コミュニケーションズ 代表取締役社長
■ ファイナリスト
楠本 修二郎(くすもと しゅうじろう)氏 株式会社カフェ・カンパニー 代表取締役社長
長久 厚(ながひさ あつし)氏 ラクオリア創薬株式会社 代表取締役社長
安井 豊明(やすい とよみ)氏 株式会社ヒト・コミュニケーションズ 代表取締役社長
<チャレンジング・スピリット部門>
■ 大賞
村上 太一(むらかみ たいち)氏 株式会社リブセンス 代表取締役社長
■ ファイナリスト
出雲 充(いずも みつる)氏 株式会社ユーグレナ 代表取締役
長谷川 敦弥(はせがわ あつみ)氏 株式会社ウイングル 代表取締役社長
村上 太一(むらかみ たいち)氏 株式会社リブセンス 代表取締役社長
<特別賞>
田端 陽子(たばた ようこ)氏 株式会社太新 代表取締役
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