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「過年度遡及会計基準」に関する税務上の扱いが明らかに(国税庁)

国税上のウェブサイトに、「過年度遡及会計基準」に関する税務上の扱いが示されています(10/20付)。

法人が「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」を適用した場合の税務処理について(情報)(国税上HP)

「法人が「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」を適用し、遡及処理を行った場合の税務処理について、別紙(PDF/1,451KB)のとおり取りまとめたので、執務の参考とされたい。」

「過年度遡及会計基準」に関連するQ&Aを9つ説明しています。

 【概要】
  問1 過年度遡及会計基準の概要
 【会計方針の変更】
  問2 会計方針の変更があった場合(棚卸資産の評価方法の変更)
  問3 会計方針の変更があった場合(出荷基準から検収基準への変更)
  問4 会計方針の変更があった場合(検収基準から出荷基準への変更)
 【過去の誤謬の訂正】
  問5 過去の誤謬の訂正があった場合(税務上は是正を要しないとき)
  問6 減価償却資産に係る過去の誤謬の訂正があった場合の当期以後の処理
  問7 過去の誤謬の訂正があった場合(税務上も是正を要するとき)
  問8 仮装経理があった場合の修正経理
 【確定申告書の添付書類】
  問9 過年度事項の修正の内容を記載した書類


IPO準備会社においても、過年度の決算を「直す」・「直さない」という話は、従来からよくある話でした。
「過年度決算を直すとしても税務申告はどうするの?」というケースにおいて、この「情報」は使えそうです。

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今年のIPOは40件程度(10/28 東証社長会見)

10/28の東証 社長記者会見での斉藤社長のコメントです。

再送:IPOは底を打ち上昇に転じた、今年の案件は約40件の見通し=東証社長(REUTERS.com)

これが正しいとすると、現時点での承認ベースでは26社ですので、あと約1か月で14社程度の上場承認が出る見通しということになります(かなりのハイペースです)。

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ベルグアース

上場日: 2011年11月29日
会社名: ベルグアース
URL : http://www.bergearth.co.jp/
・事業内容: 野菜の接ぎ木苗の生産販売、農業資材等の仕入販売等
・基準期: 2010/10
・市 場: JASDAQスタンダード
・主幹事証券: 野村
・監査法人: トーマツ
・証券代行: 三菱UFJ信託
・印刷会社: 宝印刷
・想定発行価格 940
・上場時株数 1,230,800
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 1,157

事業等のリスクは、下の「続きを読む」で

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22年度のサービス残業是正指導は、1,386社、123億円、11万人!

昨今のIPOトピックでもあります労務コンプライアンス問題に関する話題です。

厚生労働省のHPに、
「平成22年度 賃金不払残業(サービス残業)是正の結果まとめ」が公表されています。

これです。
  ↓
平成22年度 賃金不払残業(サービス残業)是正の結果まとめ(厚労省HP)

以下が、サマリー文の引用です。
・是正企業数  1,386企業  (前年度比 165企業の増)
・支払われた割増賃金合計額 123億2,358万円 (同 7億2,060万円の増)
・対象労働者数  11万5,231人 (同 3,342人の増)
・支払われた割増賃金の平均額は1企業当たり889万円、労働者1人当たり11万円
・割増賃金を1,000万円以上支払ったのは200企業で全体の14.4%、その合計額は88億5,305万円で全体の71.8%
・1企業での最高支払額は「3億9,409万円」(旅館業)、次いで「3億8,546万円」(卸売業)、「3億5,700万円」(電気通信工事業)の順

当局による是正指導が、1,000社以上の企業に対して行われています。

●注目点(是正事例が出ています)
 (参考2)として、「賃金不払残業の是正事例」が紹介されており、参考になります。
 「賃金不払残業の是正事例」(PDF)

・監督署が会社の機械警備記録等を調査したところ(事例1)
・労働者の在社時間を監督署がパソコンの記録により確認したところ(事例3)
・監督署は、夜間の張り込みにより、時間外労働を行っている労働者がいることを調査(事例4)
・事情聴取などの結果、当初、資格取得や趣味のため自習で残っている者がいる等申し立てたが、1ヶ月で30時間以上の相違がある労働者も認められ、その理由だけで状況を説明することができず(事例5)
「PCの操作記録が調べ上げられる」などということを話として聞くことはあるものの、本当にここまでの調査をやっているのだということが改めてわかります。

この手の是正指導が重大な場合、上場計画にも影響を与えかねませんので、やはり上場準備会社さんにとっては、「労務コンプラ問題」は要注意です。

それと、こちらも注目でしょうか。
  ↓
11月に「労働時間適正化キャンペーン」を実施します(厚労省HP)
「使用者団体・労働組合への協力要請、リーフレットの配布などによる周知啓発などの取り組みを集中的に実施します」とのことで、取組みの一つとして、
「職場の労働時間に関する情報を「労働基準関係情報メール窓口」で受け付けます」
だそうです(サービス残業に関する情報の「通報・告発」キャンペーン)。


【参考過去記事】

 人事・労務まわりの各種課題について (08年04月08日)

 (2)労務コンプライアンス問題(11年8月7日)



第9回「デロイト 日本テクノロジー Fast50」


監査法人トーマツより、第9回「デロイト 日本テクノロジー Fast50」が公表されています。

第9回「デロイト 日本テクノロジー Fast50」(PDF)

未上場企業が頑張ったようで、「未上場企業(2011年8月末現在)のランクイン数が全体の50%(25社)となり、過去最高を記録した昨年の20社を上回る結果となった」そうです。

上位5社は、以下の通りです。
 1位:株式会社スリー・ディー・マトリックス(未) ← 10/24 JQグロース上場予定
 2位:株式会社ベストクリエイト(未)
 3位:ミツバチワークス株式会社(未)
 4位:グリー株式会社
 5位:株式会社Speee(未)

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研究報告「大証における上場関連業務」 (大証金融商品取引法研究会)


大証のウェブサイトに興味深い研究報告が出ていました。
(注:かなりマニアックな内容ですので、IPO準備会社さんなどが読むには少ししんどいかと思います)

これです(6月24日と暫く前に行われた研究会ですが、10月12日付でアップされています)。
  ↓
大証金融商品取引法研究会報告「大証における上場関連業務」
(報告者:株式会社大阪証券取引所大阪上場グループリーダー 大西信二)

内容は、以下になります。
大阪証券取引所の上場部門(上場管理・上場審査)に関し,日頃問題意識を持っている内容(コーポレート・ガバナンスに対する取引所の守備範囲の問題,一・二部市場と新興市場の間の上場管理のあり方の問題,新規上場と企業再編のタイミングの問題)につき説明し,その後,それらを踏まえ,各論点につき議論が行われました。

議論は、15名の学者さん VS 大証 で行われております。
IPOの活性化という話題が一部だけ出ていますので以下に引用しておきます。
○藤倉 最近,証券業協会を中心として取引所もかかわって,2番目のテーマにもかかわりますけれども,新興市場の活性化という視点からいろいろと議論をしたと思います。
その中で今のご質問の答えになるような,上場を考えている企業にとってプラス,こういうことをやっていこうというものが幾つかあったと思いますから,ご紹介をしたらどうでしょうか。

○大西 そうですね,上場審査で言いますと,できるだけ透明性を高めるというところはあると思います。取引所の審査はわかりにくいというか,何か見えにくいということをよく言われます。机の引出しの中にいっぱい基準を持っているとかと昔から言われます。できるだけそういうところを透明にしていこうということが一つあります。
ですから,審査の例えばスケジュールの面,あるいは審査のチェック内容,即ち,こういったところを取引所としては確認していきますというようなこと,さらには,審査の中で,今回は残念ながら適合しませんということでお断りする場合には,その旨をきちんと書面も含めてご説明するというようなことで,方向としては,できるだけ透明性を高めることでIPOを少し増やそうかというようなことがございます。

審査のスケジュール等を見える化していくという取組みは、ほぼ同内容を東証も打ち出しています。
これ「だけ」では、IPOが目に見えて増えるかというと正直なところ微妙にも思えますが、活性化に向けて出来ることをやっていくという姿勢には強く賛成です。

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「マザーズポータルサイト」が開設


東証が、ウェブサイト「マザーズポータルサイト」を新設しています。
(東証IPO関連メールサービスで案内が配信されています)

以下です
  ↓
マザーズポータルサイト

本件についての、メールマガジンでの説明文は以下です。
今回開設しました「マザーズポータルサイト」は、マザーズ市場のより一層の拡大を図るため、
 「上場を検討される皆様」、「マザーズ上場会社の皆様」及び「投資家の皆様」 に対し、 マザーズ市場に関する様々な情報を一元的、かつ、 よりわかりやすくご提供することを目的として開設したものです。

 マザーズポータルサイトを通じ、今後、様々な情報を発信していくことにより、 新規上場の誘致、既存上場会社へのサポート活動及び投資者への情報発信を今 後、さらに強化していきます。


東証のウェブサイトに見慣れてしまっているため、雰囲気が違ってちょっと戸惑います。

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IPO 「底入れの兆し(最悪期は脱した)」(日経新聞)

これまでも本ブログでは、何度か、IPO社数について「さすがに大底をつけたのでは」というようなことを書いてきましたが、
日経新聞の1面記事としてその話が出ていました(心強い!)。

新規上場、底入れの兆し 1~10月昨年上回る(日経Web 11/13)

新規上場、市場活性化策が奏功 本格回復なお時間 (日経Web 11/13)

以下、記事より引用です。
今年の年間上場社数は35~40社に達するとの見方が多い。日本経済や株式市場の停滞を象徴していたIPO(新規株式公開)市場だが、最悪期を脱しつつある。
けん引役は、スマートフォンや交流サイト(SNS)などの成長市場でビジネスを展開する企業だ。
東証は11年度から3カ年の中期経営計画で、新規上場の拡大を重点テーマに掲げた。13年度以降で「年60社以上の新規上場申請」を目指し、上場審査の期間短縮や新興企業と証券会社などとの交流会の開催などに取り組んでいる。「上場審査も形式的でなく柔軟に対応するようになった」(大手証券の引受担当者)。
「欧米より先に急減した日本のIPO(新規株式公開)市場は大底を打って回復に向かい始めた」(野村証券の神戸聖治公開引受部長)
「取引所や証券会社の自助努力だけで新規上場を回復させるのは限界がある」との声も多い。国内景気が持ち直し、業績が景気に連動しやすい外食や小売りなどの業種でも上場の動きが広がらなければ本格回復とは言えない。

今年は、東日本大震災という大事件がありました。
その状況下において、
09年:19社 → 10年:22社 → 11年:35社~40社 となるのであれば、
数字から見ても、「最悪期を脱した」ということは断定してもよい状況になったということかと思います。
今後は、「本格回復」を期待したいと思います。

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J-Net21(企業事例 IPO編)

久しぶりに、IPO参考ウェブサイト です。

中小企業基盤整備機構が提供している中小企業ビジネス応援サイト「J-Net21」において、IPO準備企業さんに参考になるコーナーがあります。

こちらです。
  ↓
こうして活用しよう中小企業向けファンド(企業事例 IPO編)

ファンドの資金を活用して、IPOを果たした企業について、事例紹介がなされています。

内容は、各企業の概要のほか、
 ・創業からVCに出会うまでの経緯
 ・VC等を活用した事業の拡大と成長
 ・IPOによる経営効果と今後の展望
 ・ベンチャーキャピタルの声
などで、紹介されている企業は、以下のような会社です。
 ・株式会社エスクリ
 ・株式会社セルシード
 ・株式会社パピレス
 ・アニコム ホールディングス株式会社
 ・株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
 ・ ナノキャリア株式会社

特に「IPOによる経営効果と今後の展望」などは、この最近、世間では「IPOには全く魅力・メリットがない」と良く耳にしますが、実際のところどうなのかということでも参考になります。
(各社ともに、何らかの魅力・メリットは感じておられるとのこと。「評論家」ではなく、実際にIPOされた会社の声は貴重です。)

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第2回 東証ベンチャー・フォーラム (11月11日)

東証が、上場希望会社向けに、11月11日(金)に「第2回 東証ベンチャー・フォーラム」を開催するとのことです。

上場希望会社向けセミナー(東証HP)

東証アローズの見学や、昨年マザーズ上場したアニコムの小森社長の講演などもありますので、
IPO準備の初期段階にある会社さんや、IPOを目指すかどうか検討中の会社さんなどは申し込まれてはいかがでしょうか。
(「証券会社との交流会」というのもあります)

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