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メビオファーム TOKYO AIM 上場承認


TOKYO AIM第1号のバイオベンチャー「メビオファーム」について、TOKYO AIM取引所から上場承認が発表されています。

メビオファーム株式会社の TOKYO AIM への上場承認について(PDF、TOKYO AIMウェブサイト)

TOKYO AIMの場合、上場申請後に取引所の審査でNGになるということは、原則として想定されていない(申請から10営業日で承認)とのことですので、「予定通り」の承認です。


(スケジュール)
・上場申請日:6月10日
・上場承認:6月24日
・仮条件決定:6月29日(予定)
・ブックビルティング:6月30日~7月6日(予定)
・引受価額決定:7月7日(予定)
・上場日:7月15日(予定)



【参考過去記事】

TOKYO AIM 第一号は、バイオVB「メビオファーム」(11/06/11)




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「新興市場等の信頼性回復・活性化に向けた工程表」が公表されています


証券業協会のウェブサイトに、
「新興市場等の信頼性回復・活性化に向けた工程表」(PDF)が公表されています。

今年の2月に金融庁、取引所、日本証券業協会、日本公認会計士協会等によって設置された「新興市場等の信頼性回復・活性化策に係る協議会」の検討結果という位置づけです。

今後の取組みとして様々な施策が書かれており、多くの施策に「期日」が決められています。


・日証協は、24年3月までを目途に、グリーンシートの役割・あり方について、(中略)、抜本的な見直しを行う。

・日証協は、23年9月までを目途に、会計士協会の協力会を得て「連絡会」設置し、(中略)、有価証券報告書等の虚偽記載の防止に向けた密度の高い情報共有を図るための意見交換を進める。

・日証協は、24年3月までを目途に、上場準備に向けた必要な準備事項の概要(参考モデル)を策定する。

・会計士協会、監査法人において、平成23年3月までを目途に、上場に向けた必要な準備事項(監査スケジュールの概要を含めた参考モデル)等を整理する。

・取引所において、23年12月までを目途に、直前々期の「限定付適正意見」が許容可能であることの周知を図る。

・各取引所において、24年3月までを目途に、新興市場の位置づけについて検討を行い、その明確化を図るため、(中略)、必要な措置を講じる。


これら施策の全てが、目的である「新興市場の信頼性回復・活性化」に直結するかは???ではあるものの、新興市場(やIPO)に関わる各種関係者が一つの目的に向けて、議論をし、具体的行動に進んでいくことについては、素直に「期待」をしたいと思います。


【参考過去記事】
日証協「新興市場等の信頼性回復・活性化策に係る協議会」の検討状況(11/05/23)

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IFRS導入時期は先送りに?


数日前から新聞記事などになっていましたが、IFRS導入時期の先送りはホントのようです。

“IFRS 適用に関する検討について”金融担当大臣 自見庄三郎(金融庁HP)

以下、自見大臣の談話の引用です。
  • IFRS適用については、「中間報告」において方向性が示されているが、上記の「中間報告」以降の変化と2010年3月期から任意適用が開始されている事実、EUによる同等性評価の進捗、東日本大震災の影響を踏まえつつ、さまざまな立場から追加の委員を加えた企業会計審議会総会・企画調整部会合同会議における議論を6月中に開始する。この議論に当たっては、会計基準が単なる技術論だけでなく、国における歴史、経済文化、風土を踏まえた企業のあり方、会社法、税制等の関連する制度、企業の国際競争力などと深い関わりがあることに注目し、さまざまな立場からの意見に広く耳を傾け、会計基準がこれらにもたらす影響を十分に検討し、同時に国内の動向や米国をはじめとする諸外国の状況等を十分に見極めながら総合的な成熟された議論が展開されることを望む。

  • 一部で早ければ2015年3月期(すなわち2014年度)にもIFRSの強制適用が行われるのではないかと喧伝されているやに聞くが、「少なくとも2015年3月期についての強制適用は考えておらず、仮に強制適用する場合であってもその決定から5-7年程度の十分な準備期間の設定を行うこと、2016年3月期で使用終了とされている米国基準での開示は使用期限を撤廃し、引き続き使用可能とする」こととする



現在IPO準備中の会社さんや、これからIPO準備に取り掛かる会社さんも、IFRSの動向は大きな関心事でしたが、この数日で一気に(先送りの)議論が進んだのはちょっと驚きました。

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ラクオリア創薬 (震災で中止→再承認)

震災で上場承認を取り下げていたラクオリア創薬ですが、改めて上場承認が出ています。
(09年12月期基準 → 10年12月期基準 と基準決算期は変わっています)


上場日: 2011年7月20日
会社名: ラクオリア創薬
URL : http://www.raqualia.co.jp/
・事業内容: 医薬品の研究開発及び開発化合物等の知的財産の導出
・基準期: 2010/12
・市 場: JASDAQグロース
・主幹事証券: 大和CM
・監査法人: トーマツ
・証券代行: 中央三井
・印刷会社: プロネクサス
・想定発行価格 1,600
・上場時株数 13,267,200
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 21,228

事業等のリスクは、下の「続きを読む」で


・ひと言コメント
 前回の承認時は、想定発行価格 2,260円でしたが・・・・



【参考過去記事】

ラクオリア創薬 IPO中止(11/03/16)

ラクオリア創薬 (11/02/22)

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モルフォ

上場日: 2011年7月21日
会社名: モルフォ
URL : http://www.morphoinc.com/
・事業内容: 画像処理技術の研究開発および製品開発ならびにライセンシング
・基準期: 2010/10
・市 場: マザーズ
・主幹事証券: 野村
・監査法人: トーマツ
・証券代行: 三菱UFJ信託
・印刷会社: プロネクサス
・想定発行価格 2,050
・上場時株数 1,393,200
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 2,856

事業等のリスクは、下の「続きを読む」で

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TOKYO AIM 第一号は、バイオVB「メビオファーム」

(7/9 一部訂正あり)

バイオベンチャーのメビオファームが、TOKYO AIMの第1号となる見通しのようです。

TOKYO AIMは、市場開設から約2年が経過しており、もう上場企業は出ないのではとの声も聞かれるようになっていたのですが、出てきました。
初モノでもありますので、少し整理してみたいと思います。

上場日: 2011年7月15日
会社名: メビオファーム
URL : http://www.mebiopharm.com/
・事業内容: 独自のリポソーム技術を活用した医薬品開発
・基準期: 2011年3月期
・市 場: TOKYO AIM
・担当指定アドバイザー(J-Nomad):フィリップ証券
・流動性プロバイダー : フィリップ証券
・監査法人: トーマツ
・株主名簿管理人: 三菱UFJ信託
・新株発行(株主割当によらない特定投資家向け取得勧誘):750千株
・想定発行価格 1,500円(7/9訂正) (発行価格総額 1,125,000千円)
・上場時株数 3,575,800株
・想定発行価格ベース時価総額: 5,363百万円(7/9訂正)

(スケジュール)
・上場申請日:6月10日
・上場承認:6月24日(予定)
・仮条件決定:6月29日(予定)
・ブックビルティング:6月30日~7月6日(予定)
・引受価額決定:7月7日(予定)
・上場日:7月15日(予定)


以下はTOKYO AIMのウェブサイトに掲載されているものです。

メビオファーム株式会社のTOKYO AIMへの上場申請について (pdf)

メビオファーム会社概要

メビオファーム特定証券情報  ← 注目

TOKYO AIMが、フィリップ証券を指定アドバイザーに選任しました。



気づいたこと等まとめておきます。
(赤字続きのバイオVBですので、本当に重要なのはパイプラインの進捗状況等かと思いますが、専門家ではありませんのでここでは一切触れません)

1.対象はプロ投資家に限定
 TOKYO AIMは、「プロ向け市場」ですので一般投資家は同社株式を購入できません。
購入できる個人プロ投資家は、「3億円以上の金融資産及び純資産を持ち、金融商品について1年以上の経験を有する」方だけです。
日本国内の、機関投資家、富裕層個人のほか、海外の投資家に販売する予定とのことです。
記者会見での質疑によると、「シンガポールでは主にバイオ関係のファンドなど主に中長期の保有をいただける投資家にアプローチしていく」そうです。

2.J-Nomadは、フィリップ証券
 これまで選定されていたJ-Nomad(6社)は、全て国内証券会社でした。
J-Nomadは、取引所(TOKYO AIM)が審査をし選任するものですが、「第1号銘柄の申請」と「新J-Nomadの選定」が同日というのは驚きました。
 フィリップ証券は、シンガポールを拠点とするフィリップキャピタルグループの1社であり、2002年に同グループが成瀬証券を買収したもの。11年4月に商号をフィリップ証券に変更。日本法人は現在130名体制とのこと。
(東京証券取引所至近の場所にあり、私も同社の存在だけは知っていました)

3.上場「申請」時に公表
 TOKYO AIMの特徴として、TOKYO AIMに上場申請が行われた時点で公表がなされます(通常のIPOは、申請時には一切の公表はなく、取引所の審査を経て上場承認時に公表)。
 TOKYO AIMの場合、J-Nomadの審査に委ねられており、TOKYO AIMは詳細な上場審査を行わない(=申請したものの上場に至らない事態は基本的に想定されていない)こともあり、このような制度設計になっているようです。
 「上場申請から10営業日で承認」とされていましたが、同社のケースでも10日申請→24日上場承認予定ですので、10営業日です。通常のIPOでは、取引所の審査期間は2か月~ですので、このスピードは大きな特徴でしょう。

4.監査証明は1期分
 通常のIPOでは、監査法人の監査証明は2期分必要ですが、TOKYO AIMでは1期分です。
「特定証券情報」に添付されているトーマツの監査報告書を見ても、11年3月期の1期分のみです。
 なお、3月決算の会社は一般的には6月末の株主総会で決算が確定するので、このタイミングで決算が確定しているのはイレギュラーなケースです。
(個人的な(適当な)推測ですが、「上場日」を7月15日にすることに強い意向があり、そのために決算日程を前倒しにしたのではないかと思います。理由:同社は2002年7月15日に設立。)

5.売出しは実施されず。株主のロックアップはない?
 バイオベンチャーのIPOの場合、公募増資に加えて、VC等の株主が売出しを行うケースも多いですが、メビオファームの場合では新株発行のみとなっています。
 そもそも増資についても、通常のIPOで行われる公募増資ではなく、「株主割当によらない特定投資家向け取得勧誘」という見慣れないモノですので、既存株主が保有株式をどうやって売却するのかがよくわからないものがあります(もしかすると売却がされるのかもしれません)。
 また、通常のIPOの場合、主だった株主にロックアップがかかりますが、その手の記載は「特定証券情報」には見当たりません。
 ちなみに、役員の保有する株式については強烈なロックアップがかかっています。
 「特定証券情報」の7ページに「TOKYO AIM上場規程第16条第12項の規定に基づき、当社の全役員は、役員在任中(退任後であっても、未開示の重要な会社方法を保有している期間は含まれる。)は、当社株式の取引を行わない旨合意しております。」との記載があります。

6.株主は、上場しても含み損?
 同社は、注目されていたバイオベンチャーでしたのでこれまでも多額の資金調達を行ってきています(現在は資本金 230百万円、資本準備金 220百万円ですが、10年3月に減資をしておりそれ以前は、資本金 1,946百万円、資本準備金 1,936百万円でした)。
 それより以前はわかりませんが、「特定証券情報」で把握できている株価の推移は、
 ・07年4月第三者割当増資:@300,000円(上場前の100分割を考慮すると、@3,000円)
 ・10年8月第三者割当増資:@110,000円(上場前の100分割を考慮すると、@1,100円)
となっております(10年8月の増資は割当先は、中国の製薬企業のみ)。
 今回の想定発行価格は@1,500円(7/9訂正)ですので、07年4月の増資に参加したVC等は、TOKYO AIMに上場しても残念ながら、含み損状態です。

7.企業の存続性も問題なし?
 TOKYO AIMでは、企業の存続性について、「特定証券情報」に「上場予定日から12ヶ月間の運転資本が十分にあることを確認した旨」を記載することを求めています。
 「特定証券情報」32ページ(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)を見ると、「上場予定日(平成23年7月25日)から12ヶ月間の当社の運転資本は十分であることを確認しております。」という、普段見たことのない記載があります(どのような「確認」したのかはナゾですが・・)。

8.監査役体制はシンプル(常勤監査役ナシ、監査役会非設置)
 通常のIPOでは、常勤監査役の選任と監査役会の設置(=監査役は3名以上)が求められていますが、TOKYO AIMでは必要とされていません。同社については、非常勤監査役2名のみという監査役体制です。
 同社は、従業員が「わずか10名」という小規模組織ですので、頭でっかちなガバナンス体制は意味ないでしょうからこれでよいのかもしれません。



あと、上場申請時の記者会見の質疑の詳細が、以下のウェブサイトに出ています。こちらも参考になります。

TOKYO AIM 上場申請第一号 記者会見レポート(2011.6.10)(THE INDEPENDENTS ウェブサイト)
この記事からひとつ紹介しておきたいのは、以下の質疑です。

―3月に出会い準備を進めてきたということは、AIM上場は2ヶ月くらいで可能ということか?
藤澤:わたしどもから申し上げることは適切ではないと思うが、既存の市場に上がれるだけの体制は整えてきた。それも評価されたのではないか。ゼロから始めた場合はまた違った期間がかかっていたように思う。書類および会社の体制、規約など色々なものを形にする必要があると思うのだが、それを鋭意整えていた。


TOKYO AIMへの上場準備期間は、かなり短かったようですが、「通常のIPO」の準備をそれなりにやってきていたからこそ出来たことのようで、これはとても重要なお話です。裏を返せば、「通常のIPO」の準備をしていないような会社が、数か月というような期間でTOKYO AIMで上場できるわけではないということでしょうから。


今後、TOKYO AIMがどうなっていくのか、とりあえずは注目していたいと思います。
(上手く機能するのであれば、企業にとっては、「選択肢」が増えることはよいことなのだろうと思いますので)
ちなみに、私の専門(コンサルティング領域)は「通常のIPO」の支援ですので、TOKYO AIMへの支援は(いまのところ)出来ません。。。。。。



【参考過去記事】

TOKYO AIMは、社債の市場に・・・・(10/11/11)

TOKYO AIMは大誤算? (市場開設 1周年)(10/06/01)

TOKYO AIM上場ガイドブック (トーマツ)(09/10/20)

J-Nomad は6社がエントリー(TOKYO AIM)(09/06/12)

『TOKYO AIM』 ついに始動?(09/05/31)

東京AIM 夏にも上場第1号?(09/04/16)

TOKYO AIM(09/01/30)

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お役立ちiPhoneアプリ「i 適時開示」


私は、あまり使いこなせていないiPhoneユーザーですが、おススメアプリの紹介です。

i適時開示 -適時開示情報ビューワー- (iTunesプレビュー)

上場会社の適時開示情報が簡単にチェックできます。
IPO準備中会社さんにおいても、上場しているライバル企業の開示情報をチェックすることも多いと思いますが、これを使えば簡単です(しかも無料アプリです!)。


本アプリをお教え頂いたUさん有難うございました。





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米国「グルーポン」がIPO申請(調達額は7億5000万ドル)

米国のIPOニュースです。

米グルーポンがIPOを申請 (CNN.co.jp)

以下、記事より引用です。
 ・6月2日、新規株式公開(IPO)を申請した。
 ・調達額は7億5000万ドルを見込んでいる。
 ・2008年創業、昨年の売上高は7億1300万ドル。
 ・今年は第1四半期だけで純売上高は6億4500万ドル、粗利益は2億7000万ドル。
 ・だが同社はまだ実際に利益を上げているわけではない。
  去年は4億1300万ドルの赤字で、今年の第1四半期も1億1400万ドル近い損失を出している。
 ・幹事はモルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス、クレディ・スイス
 ・2年前には37人にすぎなかった従業員数は現在、世界で8000人を超える。
 ・8300万人の会員を擁し、今年第1四半期に売ったクーポンは2800万枚に上る。

凄まじい成長力ですが、未だに赤字とは意外でした。
日本のグルーポンといえば、お正月のお節料理事件で一躍有名になりましたが・・・・・


この最近、米国ではIPOが盛り上がってきている(過熱気味?)ようですが、我が国のIPOも続いて欲しいものです。。。。

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