監査報酬に関する調査結果(会計士協会)
日本公認会計士協会から、
「監査実施状況調査(平成19年度)」 http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/main/19_10.html
というものが先月公表されています。
金融商品取引法監査の監査報酬について、業種別、売上規模別にまとめられています。
監査報酬は、業種や売上規模だけで決まるわけではなくケースバイケースですので、これを見て「我が社の監査報酬は高い・安い」という議論ができるものではありませんが、統計データとして眺めてみることは有用かもしれません。
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TOKYO AIM情報(日経techon)
「四半期開示なし,J-SOXなしで上場コストを低減」,東証の新興市場「TOKYO AIM」の担当者に聞く
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090223/166192/
東証 経営企画部 兼 上場部 企画統括役 の伊藤豊氏のインタビュー記事となっています。
内容自体には特別の目新しさはありません。
『2009年4月には指定アドバイザー(J-Nomad)の認定,早ければ2009年春ころには第1号の上場企業が出ることを期待している。』
とのことです。
イナリサーチ上場体験談(ジャスダックHP)
(メールマガジン「JASDAQ IPO WAVE」としても配信されています)
JASDAQ上場を達成した会社の体験談 イナリサーチ 代表取締役社長 中川 博司 殿
http://www.jasdaq.co.jp/list/taiken/taiken2176.jsp
以下、一部のみ引用です。
上場後今に至るまで 知名度及び社会的信用が上がったことは、まずホームページへのアクセス数が一桁増え、学生の皆様をはじめとする求人関係の問い合わせが激増したことで実感いたしました。目論見書等で会社の強み、弱み、リスク等を公開したことから、お客様のより高い要求や競合各社とのより厳しい競争にさらされてはおりますが、もとより覚悟のことであり、上場によるメリットはそれらデメリットを補って余りあるものがあります。上場時に約束いたしました新棟の立ち上げや土地の購入は順調に進捗しており、早期にその果実を株主はじめ社会に還元できるよう、誠心誠意事業を進めてまいる所存です。 |
上場によるメリットは「デメリットを補って余りあるものがある」との実感が書かれています。
上場準備中の会社の方には、 他社分も含めて体験談を一読されることをオススメいたします。
(ジャスダック以外の市場が想定市場の会社さんでも)
ジャスダック証券取引所 「上場を達成した会社の体験談」
http://www.jasdaq.co.jp/list/list_40.jsp
J-SOXに関するインターネット・アンケート」の調査結果(監査役協会)
日本監査役協会のHPに、
「第2回「財務報告に係る内部統制報告制度」に関するインターネット・アンケート」の調査結果の速報
http://www.kansa.or.jp/news/index.html#news090212
というのが公表されています。
上場企業の現時点におけるJ-SOXへの対応状況がまとめられており、参考になります。
(監査役協会のアンケートですので、「監査役」の視点ですが)
総括として、
1.期末監査のスケジュール及び対応方針を早期に固める必要がある
2.対応計画に遅れを来たさぬよう、円滑な進捗に努める必要がある
とまとめられています。
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ベンチャー企業の拝金トレンドは終わった(情報通信ベンチャーフォーラム2009)
日経ITPro
「ベンチャー企業の拝金トレンドは終わった」情報通信ベンチャーフォーラム2009基調講演
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090220/325219/
以下、ニュース記事からの引用です。
一時期と比べて,国内外を問わずベンチャーの株式公開の話題が少なくなった。米国発の金融危機が要因と考えがちだが,MM総研の中島所長は「もっと前から,ベンチャーの冷え込みの時期が始まっている」と分析する。その要因としては,2009年3月期の決算から導入される日本版SOX法がある。 日本版SOX法を見越して,1年半から2年前にかけて,株式公開の監査が厳しくなっているという。ベンチャー企業にとっては,上場のハードルが高くなるが「十分な監査をせずに上場することは周囲に多額の損失を与える。もはやモラルなき拝金トレンドは終わった」と,中島所長は日本版SOX法を評価する。 |
確かに、J-SOXの導入や監査法人監査の厳格化が上場のハードルを高めている面はあると思います。
本来であれば上場すべきではなかったような会社が上場しなくなる(できなくなる)分には市場の健全化に寄与しているのでしょうが、「新興市場の存在意義」というものを考えると、J-SOXや監査厳格化が行き過ぎてしまうことは望ましいことではないと思います。
2009年バイオ企業番付(日経バイオテク)
日経バイオテクノロジーのウェブニュースで、
2009年バイオ企業番付 というのが出ていましたので紹介しておきます。
東西の別に横綱、大関、関脇、小結とランク分けされています。
上場企業だけでなく、未上場企業も多数登場しています。
詳細は、直接ウェブサイトを読まれればと思いますが、
東西の横綱は、
東:協和発酵キリン、タカラバイオ
西:武田薬品工業、中外製薬
とのこと。
監査法人「ウィングパートナーズ」に処分勧告
公認会計士・監査審査会は、監査法人「ウィングパートナーズ」に対し、監査法人の運営が著しく不当として、行政処分を出すよう金融庁に勧告したとのニュースです。
MSNニュース
監査法人「ウィングパートナーズ」に処分勧告 (2009.2.17)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090217/biz0902171821015-n1.htm
業務運営を組織的に行っていないこと、当局への提出書類に間違いがあったこと、適切な審査態勢ではないことなどが指摘されているようです。
同監査法人には、上場企業クライアントもそれなりの社数ありますが、どのような行政処分となるのでしょうか。
以下の過去記事もご参照下さい。
ウィングパートナーズがダイヤモンドに反論! (09/02/02)
http://successipo.blog4.fc2.com/blog-entry-293.html
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未公開株商法が事件化
・asahi.com
『未公開株上場を名目に100億円集金 大阪の会社』
・ZAKZAK
『会員1万人超! 大阪のコンサル、未公開株商法でまた』
大阪の経営コンサルタント会社が関与しているようですが、
・3年間に百数十億円を集めていた
・資金を出した人は1万人以上
・新会員を紹介すると紹介料がもらえるマルチ商法的手法
・出資金返還請求の民事訴訟が全国で起きており、近く詐欺容疑などで刑事告訴もされる見通し
とのことで、かなりの大事件です。
「上場確実、値上がり確実の未公開株を買いませんか」と持ちかける人がいるわけないということは、IPOの現場に少しでも関わる人間であれば常識中の常識ですが、この手の話に乗せられてしまう方がとても多いというのが現実のようです(残念なことです)。
それと悲しいのは、本件のような「コンサルタント」が存在することによって、私の活動(IPOコンサルタント)についても、「怪しい・胡散臭い」のようなイメージを持たれかねないことです。
未公開株を素人投資家に勧誘していればそれは当然に怪しいですが、それだけでなく、「IPOコンサルタント」と称して、私が行っている活動と類似したような業務をしているコンサル業者の中にも、反社会的勢力との繋がりが噂されているような会社・人物などもあるようで、こういうことからも「IPOコンサルタント」という存在そのものが誤解されていることもあるらしいです。
(IPOの実現に近づくためにIPOコンサルに支援要請をしたはずなのに、そのコンサルが反社会的勢力と関係しているとしたら・・・・・・。想像すると寒気がします。)
このことはとても頭が痛いところです(どなたか良いアイデアないでしょうか・・・・・・・)。
大幸薬品
会社名: 大幸薬品
URL : http://www.seirogan.co.jp/
・事業内容: 一般用医薬品及び感染管理製品の製造販売
・基準期: 2008/03
・市 場: 東2
・主幹事証券: 野村證券
・監査法人: あずさ
・証券代行: 三菱UFJ
・印刷会社: プロネクサス
・想定発行価格 2,060
・上場時株数 4,252,000
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 8,759
・事業等のリスク:
(1)特定製品への依存及び生産拠点の集中について
(2)特定取引先への依存について
(3)海外事業展開に伴うリスク
(4)類似品の存在について
(5)原材料価格及び調達に関するリスク
(6)新規事業に関するリスク
(7)製造物責任に関するリスク
(8)競合に関するリスク
(9)知的財産権に関するリスク
(10)法的規制等に関するリスク
ひと言コメント: 正露丸!(会社HPのURLにも注目)。 売出しのみで公募はゼロ。
JCLバイオアッセイ
会社名: JCLバイオアッセイ
URL : http://www.jclbio.com/jp/home/index.html
・事業内容: 製薬会社からの受託に基づく非臨床試験及び臨床試験における生体試料中薬物濃度測定。製薬会社からの受託に基づく製剤及び原薬の安定性試験
・基準期: 2008/03
・市 場: ヘラクレス
・主幹事証券: 野村證券
・監査法人: トーマツ
・証券代行: 中央三井
・印刷会社: 宝印刷
・想定発行価格 630
・上場時株数 3,250,000
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 2,048
・事業等のリスク:
(1) 法的規制に関して
① 薬事法
② 麻薬及び向精神薬取締法"
(2) 財務安定性について
(3) 受注の減少及び受託試験の中止又は延期の可能性について
(4) 特定の販売先に対する依存度が高いことについて
(5) 経営組織に関する事項について
① 特定の人物への依存について
② 人材の確保について"
(6) 情報漏洩の可能性について
(7) 市場環境に関して
① 競争激化の可能性について
② 非臨床試験及び臨床試験のCROへのアウトソーシング減少の可能性について"
(8) 海外市場への進出について
(9) 受注損失引当金の計上について
(10) 試験遂行過程の過失により当社グループの信用が失墜し業務に支障をきたす可能性について
(11) 設立の経緯と社歴が浅いことについて
(12) 製薬業界に売上を依存していることについて
(13) 研究開発の遅延・中止について
(14) 天災地変により通常業務に支障をきたす可能性について
ひと言コメント:現在(09/3期)は設立第4期目。 野村證券主幹事のヘラクレス上場企業は07年12月(CDS)以来約15ヶ月ぶり。