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「名ばかり店長」問題に重要通達

多店舗展開している小売業や飲食業において、いわゆる『名ばかり店長』問題は、上場に向けても極めて重要なテーマです。

本問題につき、とても重要な通達が9月9日付けで厚生労働省から公表されています。

【 厚生労働省発表 平成20年9月9日 】

【 多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について(厚生労働省労働基準局長) - PDFデータ 】

これまで、どのような状況であれば店長が労基法上の『管理監督者』として認められるのか(どのような状況であればダメなのか)の具体的判断基準がなく、そのため、厳密に労基法 41条2項を適用すると、日本中の店長が全て『管理監督者ではない』とまでなってしまうのではないかということで実務において混乱が広がっていました。

本通達が出たことによって、ある程度具体的に、「こういう状況であればアウトとか、減点材料」ということが明示されましたので、「我が社は現在の状況で問題かどうか?」の判断が可能になるとともに、管理監督者として扱う為にはここまでやる必要がある(ここまでやれれば管理監督者といえる)ということも明らかになったのは大きな進歩だと思います。

「名ばかり店長」問題に取り組む必要のある会社さんは、本通達を熟読の上で、必要に応じて弁護士や社会保険労務士等の専門家も活用しながら適切な対応をすることをオススメします。

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資本政策立案マニュアル



IPO準備会社の資本政策に関する参考書籍です。

著者の方が、ベンチャーキャピタルでの勤務経験があるということで、ベンチャーキャピタル側がどのような思考回路(IRR等)で投資判断をしているかについての記述がそれなりに充実しています(入門者向けの説明ですが)。

また、増資・ストックオプション等を実行するときに用いる株主総会議事録や取締役会議事録などのサンプルが相応に収録されています。

ベンチャーキャピタルからの資金調達を検討されている方で、ベンチャーキャピタルとの対応経験が無いもしくは浅い方(経営者、担当者)は、本書を読まれることをおすすめします。

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ストックオプション「大手企業は定着傾向」

本日の日経新聞朝刊で小さな記事として紹介されていた内容です。

コンサルティング会社タワーズペリンと日興コーディアル証券が上場企業についてのストックオプションの付与状況についての共同調査の結果をレポートしています。

《ストックオプション導入概況》大手企業においては定着傾向へ (日興コーディアル証券HPより)


詳細は、上記リンクより本文をお読み頂きたいところですが、レポートの内容としては、
役員退職慰労金制度の見直しに伴う代替制度として、「株式報酬型ストックオプション」を役員に付与する実務が定着化傾向にあるという報告となっています。

06年にストックオプション会計基準が導入された時には、「これからは上場企業はストックオプションを付与するにあたって費用計上が求められる(注:未上場企業は一定の条件のもと費用計上が不要です)ので、ストックオプションが下火になるのでは」との声も聞かれましたが、役員退職慰労金代わりなどとしての活用法は定着してきているようです。


上場準備企業の場合には、ストック・オプションを役員退職慰労金代わりとして使うことは稀でしょうから本レポートの記載は直接的には関係しないものと思いますが、既上場企業の動向を知っておくのもよいかもしれないと思い紹介しておきました。

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(読書録)りそなの会計士はなぜ死んだのか



いつか読もうと思いながら読んでいなかった本を読んでみました。

03年4月に亡くなられた朝日監査法人の会計士(シニアマネジャー)は、国有化目前だったりそな銀行の担当会計士だったということで、同氏の死と業務との関係を雑誌「エコノミスト」の記者が取材した内容です。

当初は、厳格監査を主張した担当会計士と、妥協を求める監査法人経営側との対立が亡くなった原因ではと噂されていたものが、
取材を重ねていくうちに、厳格さを主張したのが法人経営側で、妥協点を探していたのが担当会計士だったことがわかったそうです。
また、全てが解明されたわけではないものの(この本の内容が全て真実かもわかりませんが)、当時、会計士(監査法人・会計士協会)と銀行と金融庁の複雑な駆け引きがあったことが書かれています。

しばらく前に放映されたNHKドラマ「監査法人」を思い出しました。
(『厳格監査』という単語も出てきます)

「ドラマ監査法人(NHK名古屋ホームページ)」より
第3回「粉飾の連鎖」
>そんな吉野を篠原(橋爪功)は東都銀行・監査主査の大役に指名、多額の不良債権に苦しむ東都銀行に手心を加えるように指示する。だが、吉野は健司と茜(松下奈緒)に、東都銀行の自己査定書を徹底的に洗い直すように命じる。国友頭取(竜雷太)は篠原に猛抗議をするが、吉野は姿勢を崩さない。やがて東都銀行はすでに破綻しているとの結論に達するが、慎重な吉野は最終判断を審査会に委ねる…


あちらはドラマですが、こちらは現実の話です。
03年発刊の書籍ですが、ドラマ監査法人を見て、監査法人の昨今の状況について、「あれは作り話だから・・・」とお思いの方は、本書を読んでみてもいいと思います。

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暴力団排除条項(暴排条項)をお忘れなく

しばらくぶりに、中断していた反社会的勢力排除の続きです。

反社会的勢力との関わりを持たない体制構築ということで、
社外(得意先、仕入先)との契約(取引基本契約など)において、「暴力団排除条項(暴排条項)」を入れるようにとの指導が行われています。

「暴力団排除条項(暴排条項)」とは何なのかというと、
暴力団と関わることを拒絶する旨を相手に明示し、また、取引が開始された後に相手方が反社会的勢力であることが判明した場合には、契約を一方的に解除してその相手方を当該取引より排除できる旨を規定する条項です。

これを契約に入れればすべてOKというわけではなく、反社会的勢力との関わりを持たない体制構築としてのひとつの対応という位置づけです。


「暴力団排除条項(暴排条項)」は具体的にどういう条文を書けばいいのか?という疑問が生じますが、あまり雛型が多く出回っているわけではありません。
実務では、主幹事証券会社さんがサンプル提供をして下さったりしていますが、ひとつ参考資料をご紹介しておきます。

暴力団の介入を防止するために ~暴力団排除条項の知識と普及~(東京法令出版)

32ページの小冊子で、業界別の暴排条項のサンプルが掲載されています。
(収録されている業界)
旅館・ホテル/飲食店・レストラン/ゴルフ場/スポーツクラブ・サウナ/ホール/遊技場/不動産賃貸借/不動産売買契約/マンション管理/駐車場賃貸借/レンタカー/ガソリンスタンド/銀行/証券/生命保険/損害保険/出版・印刷/小売(スーパー・コンビニ)/タクシー/委託・運送業/公共施設/公共工事

業界がやや偏っており、上場準備でよく出てきそうな通常の商品販売や商品仕入という取引の場合にそのまま使えるものが収録されていないのは残念ですが、この手のサンプル自体があまり出回っていませんので参考資料としては有用だと思います。
価格も150円と超お手ごろです。

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Tag : 反社条項