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買収防衛策は気休め?

上場準備会社さんには直結する話題ではありませんが、上場した後には重要なテーマでもありますので、感じたことを書いておこうと思います。

本日の日経新聞に、
買収防衛策導入から3年、株主不在の独自判断型は「気休め」
という記事が載っていました。

日本オプティカル社(ジャスダック上場)が26日の株主総会で買収防衛策を失効(廃止)させたというニュースから、制度導入後3年が経過し、これまでの裁判所の判断事例などについて考察しています。

法律の専門家でもありませんので、買収防衛策について十分な見識はありませんが、どんな状況でも経営陣側に立ちそうな「独立委員会」メンバーを選定している会社や、買収防衛策の導入には熱心なのにIR活動には全く熱が入らない会社などもあるようで、「買収防衛策ってどこまで意味があるんだろう?」と思っていたところでした。
制度導入以来ブームのようにかなり多くの会社が買収防衛策を導入しています。
それをばっさり「気休め」と言われてしまっていることに、相応の費用をかけて(弁護士等の専門家を交えて)導入した会社さんはどう思っているのでしょうか。

上場企業は、「会社が株主を選ぶことはできない」という前提で、『企業価値を高める努力』及び『IR活動等によって企業価値を正しく株価に反映させる努力』を行うことがまず行うべきことなのだろうと思います。


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取引所発行のメールマガジンを購読しよう

上場準備企業さんの方にとって、証券取引所が発行しているメールマガジン(無料)の購読はオススメです。
取引所が行う上場準備企業向けのセミナー(無料のものが殆ど)の案内などもありますし、トピックス的な情報が配信されることもあります。
ご自身の会社の希望している市場(取引所)が決まっている場合でも、それ以外の市場のメールマガジンも購読しておいても損はないと思います。


●東京証券取引所
 『IPO関連メールサービス』(不定期配信)
 <主な内容>
  ・新規上場会社のご紹介
  ・公開価格の決定について
  ・一部指定のお知らせ
  ・マザーズ上場会社の市場変更について

●ジャスダック証券取引所
 『JASDAQ IPO WAVE』(毎月第二金曜日配信)
 <主な内容>
  ・関係者からの寄稿によるIPOを取り巻くタイムリーなコラム
  ・JASDAQ市場及びNEO市場にかかる数値を中心としたIPO情報
   (新規公開企業データ)
  ・JASDAQ市場及びNEO市場にかかるIPO関連トピックス  など

 『週刊ジャスダックメールマガジン』(毎週金曜日配信)
 <主な内容>
  ・ウェブサイト更新情報
  ・上場会社のIR情報
  ・ジャスダックウェブサイトの活用方法
  ・よくいただくご質問についての解説
  ・各種セミナーのご案内

●大阪証券取引所
 『ヘラクレス・クラブ メールマガジン』
 <主な内容>
  上場を目指す起業家の皆様に。
  上場を目指す起業家を支援する証券会社,監査法人,ベンチャーキャピタル等の
  皆様向けの情報を掲載。

 『週刊ヘラクレスメールマガジン』
 <主な内容>
  投資家の皆様へ市況情報,IR情報等の最新のマーケット情報を掲載。

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(参考書籍)戦略的ビジネスプランで実現する株式公開(三菱UFJ信託銀行)



上場準備企業さんにおける中期経営計画の策定に関する参考書籍です。

以前ご紹介した『事業計画書の策定手順(新日本監査法人)』とともにオススメします。
本書も、上場準備会社向けに記載されており、かつ、専門的すぎず易しすぎずのちょうど良いレベルの参考書籍だと思います。

以下、是非オススメの箇所です。

・業種・業態別経営戦略理論活用のポイント(P62~) 「ニュービジネス市場に属する会社」、「成長市長に属する会社」、「成熟市場に属する会社」という区分別に、どのようなポイントで事業計画をつくるか(どの経営戦略理論を意識するか)について説明しています。
 例えば、ニュービジネス市場であれば、そもそもの「市場が存在していること」の証明が必要ということなどが述べられています。あたりまえの話ですが、参考になりました。

・ビジネスプラン作成のポイント(P140~)
 2ページちょっとにわたって、(1)目標設定の適正さ、(2)精緻なビジネスプランに固執しない、(3)事業展開の障害・リスクが特定されている、(4)ビジネスプラン作成に関与するメンバーの適正な選定 について書かれています。
 これもあたりまえの話なのですが、この視点でチェックすると出来ていない上場準備会社さんも多いのではないでしょうか。
(1)目標設定の適正さ → (×) 夢や希望的観測である
(2)精緻なビジネスプランに固執しない → (×) 余計なところに精緻さを求めすぎている
(3)事業展開の障害・リスクが特定されている → (×) 障害・リスクについて考えていない
(4)ビジネスプラン作成に関与するメンバーの適正な選定 → (×) 一部のメンバーのみで作成している

・ビジネスプランフォーム(P144~)
 ビジネスプランのサンプルフォーマットです。

・ビジネスプランの例(P158~)
 サンプル事例が3社分のっており、解説が付されています。
(「FC展開する飲食店」、「電子部品メーカー」、「直営及びFC展開による複合カフェ」)

参考になれば幸いです。




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トーマツ J-SOXへの対応状況調査

監査法人トーマツのホームページに、
「企業の内部統制報告制度への対応状況を調査 」というプレスリリースが出ています(3/21付)。
http://www.tohmatsu.co.jp/news/2008/press0321.shtml

上場企業と上場企業の子会社などを対象に、現時点でのJ-SOXへの対応状況などを調査した結果報告です。

 ・調査1:取り組みの進捗状況
 ・調査2:上場市場別作業進捗状況
 ・調査3:内部統制報告制度への対応体制-陣容
 ・調査4:現時点の課題-「内部統制の評価方法」が最多

もうすぐ制度の初年度が始まるという時点で、どのような進捗なのか?、どのような陣容(人数)で取り組んでいるのかなど、参考になる面があると思います。

上場準備会社さんにとっても、J-SOX対応は避けて通ることができない大きな課題のひとつです。
まだ、制度が始まっていませんので、どのように進めれば一番よいかの結論は出ていませんが、現時点でいえることは、
上場準備会社のJ-SOX対応というのは、プロジェクトのスタート時点では体制不備がとても多くどんど整備をしていきながらの対応となることや、上場スケジュールは種々の要因により刻々と変化していくこと、上場のために整備してきた書類等の中にはうまくすればJ-SOXにも活かせるものがあることなどなど、既上場企業のJ-SOX対応とは異なる視点での対応も必要になるということです。

関心も強いテーマだと思いますので、どこかで、上場準備会社のJ-SOX対応というテーマでも記事を書きたいと思います。


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IPO参考書籍 【目 次】

♪13年2月25日更新♪

上場準備会社さんの参考になりそうな書籍を紹介していきます。

●資本政策
・これならわかる資本政策の実務ポイント(みすず監査法人) 【08年1月4日紹介記事】


・上手な資本政策の考え方と実行手順(中央青山監査法人) 【08年1月4日紹介記事】


・資本政策立案マニュアル 【08年9月8日紹介記事】


・起業のファイナンス【11年2月5日紹介記事】




●中期経営計画
・実践事業計画書の作成手順(新日本監査法人) 【08年3月4日紹介記事】


・戦略的ビジネスプランで実現する株式公開(三菱UFJ信託銀行) 【08年3月27日紹介記事】


・中小企業のSWOT分析【10年3月22日紹介記事】



●予算
予算会計【12年4月08日紹介記事】


設例と図解でわかる企業予算編成マニュアル 【12年4月08日紹介記事】



●社内諸規程の整備
・経理規程ハンドブック(監査法人トーマツ) 【08年11月12日紹介記事】



・経理規程と実務マニュアルの作り方(みらいコンサルティング) 【09年01月08日紹介記事】



●J-SOX・内部統制報告制度
・Q&A 新興企業の内部統制実務(あずさ監査法人)【10年3月4日紹介記事】



●内部監査
・内部監査人の実務ハンドブック(日本内部監査協会) 【08年12月20日紹介記事】


・経営の品質を高める内部監査(みらいコンサルティング) 【08年12月23日紹介記事】


・一番はじめに読む内部監査の本(監査法人トーマツ) 【08年12月24日紹介記事】



●人事・労務関連
・株式公開のための労務管理と書式・規程集 【08年4月10日紹介記事】



●規則集等
・東京証券取引所 新規上場の手引き(2010年版)・マザーズ上場の手引き(2010年版) 【10年4月28日紹介記事】

・ジャスダック 上場ハンドブック(平成20年12月版)【08年12月27日紹介記事】

・監査小六法(平成22年版) 【09年3月22日紹介記事】




●反社会的勢力
・ヤクザマネー 【08年7月17日紹介記事】


・脱法企業 闇の連鎖ほか3冊 【08年7月27日紹介記事】
       

・共生者 【08年11月12日紹介記事】 ※ 下の「株式市場の黒幕とヤクザマネー」が本書が文庫本化されたものです


・株式市場の黒幕とヤクザマネー 【09年7月27日紹介記事】




●IPO全般
・金融マンのための「IPO支援」業界別ガイドブック 【09年1月7日紹介記事】


・株式上場準備の実務 【10年1月10日紹介記事】


・公器の上場戦略 【10年1月31日紹介記事】


・ゴー・パブリック 起業公開物語【10年3月22日紹介記事】


・株式後悔 - 後悔せずに株式公開する方法 -【10年12月20日紹介記事】




●その他参考書籍
 ・稲盛和夫の実学 【08年2月6日紹介記事】


 ・強い会社をつくる会計の教科書【12年7月11日紹介記事】


 ・「経理の仕組み」で実現する決算早期化の実務マニュアル【12年7月27日紹介記事】 


 ・取締役物語 花と嵐の1年【12年8月28日紹介記事】 


 ・ただいま授業中 会社法がよくわかる講座【12年9月9日紹介記事】


 ・計算書類作成 うっかりミスの防ぎ方【13年2月25日紹介記事】

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Tag : IPO参考書籍IPOオススメ書籍推薦書籍

みずほ証券と新光証券、合併を再延期

みずほフィナンシャルグループ傘下のみずほ証券と新光証券の合併期日が再延期となったそうです。

 ・当初:08年1月1日
      ↓(07年11月14日発表)
 ・延期:08年5月7日
      ↓(08年3月21日発表)
 ・再延期:09年1月?

●プレスリリース:新光証券・みずほ証券の合併効力発生日延期のお知らせ
http://www.mizuho-sc.com/ja/news_releases/2008/pdf/20080321_02.pdf

●ニュース記事
 Nikkei.NET(3/21)
 毎日.jp(3/21)


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「四半期決算」は30日以内で・・・(東証からの要請)

上場企業は、08年4月以後開始事業年度から「四半期」開示が制度化されます。

これに関連して、東京証券取引所から『四半期決算短信の様式・作成要領』が公表されています。
http://www.tse.or.jp/rules/kessan/quarter/q-yoryo/index.html

その中で、
「四半期決算発表では、少なくとも年度末の決算発表と同等以上の早期開示が求められるところであり、目安としては、四半期末後30日以内の開示がより望ましい
という記載があります。

これまでも、上場準備会社さんでは、上場に向けて「四半期の開示が45日以内でできるように」を達成するために経理体制の強化に取り組んできていましたが、今後は「30日以内」となると、なかなか厳しいハードルなんだと思います。
同時に、内部統制報告制度(J-SOX)もスタートしますので、これから上場企業になろうとされる会社さんは、管理部門(特に経理部門)の充実に対して、かなり高い意識で取り組んでいくことが必要になってきます。
逆にいうと、相応の時間・人員・コストをかけて、ディスクローズ体制を整備していくことについての理解がない会社(経営者)さんについては、未上場企業のまま事業を発展させていく道を選ばれた方がよいのだろうと思います(今後は、管理部門の弱い会社は、これまで以上に上場が難しくなると思われますので)。

この四半期開示の件は、本日(3月19日)の日経新聞朝刊でも記事になっていました。
以下はNikkei Netの記事です。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080319AT2D1901719032008.html


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経理規程と実務マニュアルの作り方(中央青山pwcコンサルティング)



規程の整備に関するオススメ書籍のNo.2です(今のところ)。

こちらも、規程のオススメNo.1『経理規程ハンドブック(監査法人トーマツ)』と同様に、収録されているのは「経理まわり」の規程です。
本記事の文末の「続きを読む」の中に、本書に収録されている規程・マニュアル名を記載しておきました。

各々の規程別にモデル規程が収録されており、加えて、その規程の必要性・意義や規程作成時のポイントが書かれていますので便利です。

また、本書がいいのは、個々の規程の話だけでなく、規程の整備に関する総論的な説明が充実している点です。
経理規程とその他関連規程の関連性や、実際に運用するコツ、定期的な見直しの必要性など、現場で必要となることがうまくまとめられています。特に、以下の記述は参考になります。

●Part2 経理規程の基礎知識を押さえよう
 ・P50:製造業の経理規程と他の規程の関係を説明した体系図
 ・P59:規程の作成担当者の条件とは?
 ・P60:押さえておきたい規程用語の基礎知識

●Part3 経理規程・マニュアルの作成手順を知っておこう
 ・P75~:経理マニュアルはこの手順で作成しよう

●Part4 経理規程・マニュアルを活用しよう
 ・P81~:経理規程を上手に運用するコツ

●Part6 実際にマニュアルを作成してみよう
 ・P298~:規程類整備状況チェックリスト


本書は、価格が2,520円ですので、内容からするとかなりお得感があります。
(オススメNo.1の『経理規程ハンドブック(監査法人トーマツ)』は11,550円です)

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(ニュース)大証が反社会的勢力排除のために、上場企業を再審査へ

読売Onlineに興味深いニュース記事がありました。

【上場企業を再審査・・5月にも大証導入 】
http://osaka.yomiuri.co.jp/eco_news/20080315ke03.htm

以下、抜粋です。 詳細は、上記リンクから本文をお読み下さい。
> 大阪証券取引所は14日、反社会勢力が上場企業の経営に関与している疑いがある場合に、上場の是非を再審査して市場から退出させる新たな制度を5月にも導入する方針を固めた。経営が不安定な新興企業に暴力団関係者が潜り込み、不正に利益を上げる事件が多発しているため、チェックを強化して市場の信頼性を確保する。


反社会的勢力との関係排除は、上場準備会社さんにとっても、絶対的要件です。
他の審査項目が全て合格だったとしても、反社会的勢力との関わりが確認されれば、上場できません(まず絶対に)。
昨今は、会社の株主や役員だけでなく、取引関係先についても確認対象となっています。
上場に向けては、「現時点で反社会的勢力と関わっていないこと」に加えて、「反社会的勢力と関わらないようにする社内体制」の整備が求められていますので、取引関係先の多い会社さんにとっては、それなりに大変かもしれません。


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Tag : 反社会的勢力

アールテック・ウエノ(08年4月9日)

上場日: 2008年4月9日
会社名: アールテック・ウエノ
URL : http://www.rtechueno.com/
・事業内容: 眼科及び皮膚科等の局所疾患を中心とする医薬品の研究開発、製造、販売プロモーション及び医薬品の研究開発支援サービス
・基準期: 07年3月期
・市 場: ヘラクレス
・主幹事証券: 三菱UFJ
・監査法人: トーマツ
・証券代行: 三菱UFJ信託
・印刷会社: 宝印刷
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 27,765

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テーマ : 会計・税務 / 税理士 - ジャンル : ビジネス

Tag : アールテック・ウエノ