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上場企業などの有価証券報告書の5割が記載不備

金融庁から、2月7日付けで、
「平成19年3月期に係る有価証券報告書の重点審査結果について」が公表されています。


この報告によると、提出された07年3月期の有価証券報告書 3,380社に対し、「調査票」を用いた審査を行ったところ、コーポレート・ガバナンスの状況については、約5割の会社に不備があり、訂正報告書の提出を求めたとのことです。
(補足:「調査票」を求めた審査ですが、「有価証券報告書の調査票」というチェックリストのようなもの(A4で3枚)を、有価証券報告書の提出期限の翌月15日までに提出することを求めるものです)

2月8日の日本経済新聞 朝刊でも記事になっていました。
日経Biz Plusからも読めます)


本件についての感想ですが、5割に不備が出るということからすると、かなり真面目に開示に取り組んでいる会社でも正しい開示ができていなかったということもあるのではないかと思います。
そうだとすると、開示を求めるルール(開示に関する内閣府令や記載上の注意)の指示がわかりにくかった等、制度側にも何らかの課題があったのではないでしょうか。

本件は、有価証券報告書提出会社ということで、対象の殆どは既上場企業ですが、上場準備会社さんについても、要注意事項です
I の部(上場申請のための有価証券報告書)の作成にあたっても、本件で指摘されている事項について不備がないようにしておきましょう(証券会社及び証券取引所の審査でも、今回の指摘事項について記載不備がないかについて注視されるのではないでしょうか)。


それにしても、有価証券報告書や決算短信などの開示制度・規則は毎年のように更新がありどんどん複雑化しています。来期から四半期開示が義務付けられ、内部統制報告制度(いわゆるJ-SOX)も始まりますので、企業の経理部門や情報開示担当部門はついていくのがホント大変だと思います。

上場準備会社さんにおかれましても、将来、苦労して上場企業になった後に、開示内容の不備や遅延などによって投資家の信頼を裏切ることのないように、上場準備の段階でしっかり開示体制を整備しておかれた方がよいと思います

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テーマ : 会計・税務 / 税理士 - ジャンル : ビジネス

会社は頭から腐る



産業再生機構のCOOだった冨山和彦氏の著書になります。

昨今の日本企業の衰退は、強い現場がありながら、経営者(経営陣)が脆弱なために起こっているということを、長年のご自身の経験・苦労から力説されています。

経営とは人の営為であるとし、各個人を動かすのは各個人のインセンティブと性格であるとのことです。人によってインセンティブの対象も違い、また性格も違うため、これを理解することが経営にとって大切だとしています。銀行から出向で赴任されている人にとってのインセンティブはその会社の業績ではなく、「どうすれば早く出向元に戻れるか」だったというようなエピソードが紹介されており、なるほどと思うところが沢山ありました。

これからは40代の経営者が増えていくことを強く切望されており、そのためには30代でタフな経験を重ねていくこと(日本にそのような風土ができること)が必要とのことです。

経営とは、正解が教科書に載っているものではなく、高学歴者が優秀な経営者なのかというと、むしろそうではないのではないかという持論を統計グラフまで用いながら説明されていましたが、頷く面も多くありました。


堅めの本ですが、とても楽しく読めたものですので是非紹介しておきたいと思います。
企業の経営者・マネジメントレベルの方やコンサルタント等のプロフェッショナルの方に特にオススメしたい一冊です。

監査小六法(平成20年版) 発売



監査小六法は、上場準備会社必須アイテムのひとつです。
毎年、規則の新設・改訂がありますので、最新のものを持っておく必要があります。
3,321ページという分量にはぞっとするものがあります。

過去の監査小六法の成長(?)の歴史をまとめてみました。
特に平成18年から成長が加速しています。
  平成19年版 : 3,058ページ
  平成18年版 : 2,472ページ
  平成17年版 : 2,057ページ
  平成16年版 : 1,971ページ
  平成15年版 : 1,894ページ
  平成14年版 : 1,700ページ
  平成13年版 : 1,602ページ (注)
  平成12年版 : 2,136ページ
  平成11年版 : 1,844ページ
  平成10年版 : 1,446ページ
  平成09年版 : 1,237ページ
  平成08年版 : 1,196ページ
  平成07年版 : 1,182ページ
  平成06年版 : 1,144ページ
  平成05年版 : 1,102ページ
  平成04年版 : 1,090ページ
  平成03年版 : 1,045ページ

(注)12年から13年にかけてページ数が大幅ダウンしていますが、
 これは、紙面の大きさが13年から拡大した影響です(内容が減ったわけではありません)

社内諸規程の整備(総論編 その②)

前回に続いて、「社内諸規程の整備」についてです。

規程の整備とは、
「どういう時には、誰が、どのような、対応・判断を行うか」
についてをルール化し、そのルールを規程として文書にすることです。
職務権限規程を例に挙げると、
「物品の購買(発注)について、○万円以下は部長決裁、○万円以下は担当役員決裁、それ以上は取締役会決裁とする」
のようなものです。

・規程を経営に活かす?
この『仕組み』を、会社の実情に合わせて十分に検討して作り上げれば、『仕組み』がない会社運営との比較ではよりよい経営ができるのではないでしょうか。
細かいレベルのことについては経営者(経営陣)に判断を仰がずとも実行できるようする(権限委譲をする)ことによって、現場の運営もスピードアップするでしょうし、経営者(経営陣)は「経営戦略の検討やトップ外交などの重要かつ経営者(経営陣)が行うべき仕事」に専念でき、それは事業の成長にとって大きなメリットになるのではないかと思います。
(逆にいうと、大きな組織になりながらうまく権限委譲が図られていないと、経営者のエネルギーが細かい実務判断などに分散してしまい、それが事業の成長スピードを鈍らせてしまうこともあるのではないかと思います。)


『仕組み』づくりがうまくできているかどうかが、社内諸規程を経営に活かせるかどうかの鍵になると思います。
実態にそぐわない規程をいくら形だけ整えても、「現場を知らない人が作ったそんな規程を守ったら現場がまわらない」となって、規程はあるものの運用はされていないという状況になってしまいます。
そうなってしまうと、上場審査でも当然に問題になるでしょうし、なんとか規程どおりに運営されているように取り繕って上場審査をクリヤーできたとしてもその後誰も規程を使わなくなり、上場準備前の運営に戻ってしまいます。
(実際にはそういう会社さんが多くあるのも事実ですが)

これはとても勿体ないことだと思います。
大変な思いをして審査をクリヤーするレベルまで規程を整備するのであれば、その後も活用できるようにした方がよいと思います。


・社内諸規程の整備について(まとめ)
社内諸規程を表面的に作成するというのであれば、経理部門と総務部門(場合によっては、社外の業者さんへ依頼)など少人数の関与で実施できるかもしれません。
ただ、これでば、上場審査でも実際の運用状況を確かめられ厳しい対応になるでしょうし、経営に活かせるものではありません。
(実は、この状況で「わが社は規程の整備はできています」と真顔で言われる会社さんが多いです)
上場準備項目のひとつである「社内諸規程の整備」は、規程を作成するところではなく、作成した規程をその会社の『仕組み』として社内全体に周知させ、営業部門、製造部門、購買部門などに、その通りの運用をしてもらうことが大変なのです。
そのためには、規程を作成する段階から、経営者(経営陣)や各現場部門が使い勝手のいい、納得できるような『仕組み』にしていく必要があり、また、運用開始後も規程の内容に不都合が見つかったら適宜に改訂を行ったり、内部監査によって規程どおりに運用が出来ているかを検証したりしていく継続的な活動が必要になるのです。
(最初から完璧な規程を求めることは現実的ではなく、試行錯誤しながら仕上げていくというイメージです)


これで、社内諸規程の整備について(総論編)は終わりとしますが、
別の機会には、もう少し実務的なはなしや、規程に関する参考書籍の紹介などしていきたいと思います。




会社法の「内部統制」と金商法の「内部統制」

『内部統制』という言葉がとても良く飛び交うようになりました。
会社法でも、金融商品取引法でも、『内部統制』が出てくるので、混乱されている方が多いようです(私もその一人ですが。。。)。

これについて面白い記事がありました。

商事法務研究会の『旬刊 商事法務』において、
 会社法と金融商品取引法の交錯と今後の課題
  - 財務報告に係る内部統制報告制度への対応 -

という特集記事があります。
 (上) 08年1月25日号(下) 08年2月5日号

これは、有識者による座談会形式になっており、
東大の神田教授、早稲田大の黒沼教授、東証の静執行役員、住友商事フィナンシャルの鷲地部長、弁護士の武井氏 がパネラーです。

現在J-SOXのどのようなことが問題になっているのかについて、制度の立法経緯、米国との比較、法律上の解釈、対応中の会社実務などの切り口で議論がされています。

・実務上どのようなものが「重要な欠陥」となりそうなのか?
・「重要な欠陥がある」となったら、その会社の取締役は会社法上の法的責任を追及されるのか?
・J-SOXにおける監査役の位置づけは?
(J-SOXでは監査法人が「監査役が機能しているか」を評価するとされ、一方では監査役は「会計監査人の監査の方法と結果を監査する」とされており、循環していないか? (最後は、「考えすぎないほうがいいですね」で結んでいます・・・))
など、ちょっとマニアックな議論がされています。
制度全体についてのはなしですので、実務に直接役立つ内容かは???ですが、読み物としては面白いと思います。


それと、個人的に一番よかったのは、
住友商事フィナンシャルの鷲地部長が、J-SOXについて、
・財務諸表監査=「この人がいったことは嘘ではない」ということを証明する
・内部統制監査=「この人は嘘をつきません」ということを証明する

という例えをされており、いくらやってもきりがない面があるのですと言われています。
この例えは、「一体どこまでやればOKなんだ?」という実務におけるモヤモヤ感に対する究極の答えのように思え、とても印象に残りました。


上場準備会社のJ-SOX適用時期について

上場準備会社についてもJ-SOX対応が必要です。

ただ、上場時点(審査時点)では、内部統制報告書・内部統制監査報告書は求められておらず(2/4の記事参照)、初めて内部統制報告書・内部統制監査報告書を提出するのは、上場した期(上場申請期)の有価証券報告書提出時となります。

これに関連して、興味深いウェブサイトがありました。

あずさ監査法人 株式公開(IPO)に関する情報

説明によると、申請期中に上場ができず、上場日が次の事業年度になった場合(決算日をまたくので「期超え上場」と呼ばれます)には、初めての内部統制報告書・内部統制監査報告書を提出するのが、申請期の次の期の有価証券報告書提出時となるそうです。


ここだけを見ると、J-SOX対応が遅れている会社さんは「期超え上場」を希望(?)されるような気がしますが、同じ基準決算期の上場なのに「上場日」によって適用時期が1期かわってくるというのは何となく変な気がします。

3月期決算で適用される基準等は10本

この数年、会計関連の法制度の整備(新設・改訂)が頻繁に行われており、なるべく目を通すようには心がけているものの、『どの制度はいつから適用だっけ?』と思うことが度々ありました。

その中で、とてもよい記事を見つけましたのでご紹介します。

税務研究会の週間経営財務 08年1月21日号において、
「会計基準等の適用時期と関連解説」早見表 という特集記事が載っていました。

以下、記事を引用しますと、
『企業会計基準委員会(ASBJ)が、06年から07年にかけて公表した会計基準は10本、早期適用が可能な会計基準および日本公認会計士協会(JICPA)が公表した会計処理に関する指針を含めると、この3月期で適用される会計基準等は16本になる。』 だそうです。

詳細は、記事の原文にあたって頂きたいですが、目に留まったものを挙げておこうと思います。


【 08年3月期適用 】
・ソフトウェア取引の収益の会計処理に関する実務上の取扱い
・租税特別措置法の準備金及び特別法上の引当金又は準備金並びに役員退職慰労引当金等に関する監査上の取扱い
・減価償却に関する当面の監査上の取扱い

【 09年3月期適用だが、08年3月期に早期適用可 】
・連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い
・棚卸資産の評価に関する会計基準
・関連当事者の開示に関する会計基準
・リース取引に関する会計基準

【 09年3月期適用 】
四半期報告制度
内部統制報告制度
・確認書制度

【 10年3月期適用 】
・工事契約に関する会計基準

【 11年3月期適用 】
・セグメント情報等の開示に関する会計基準


これだけ目まぐるしく制度変更がある中で、上場準備会社さんもこれをキャッチアップしていかなければなりませんので大変です。

週間経営財務は、タイムリーな情報を提供しており、とても広く読まれていますので、私は上場準備会社さんに購読をオススメしています。

社内諸規程の整備(総論編 その①)

多くの上場準備会社さんにおいては、
上場準備作業のひとつとして、『社内諸規程の整備』があることをご認識されており、この作業がそれなりに大変な作業であることもご認識されています。

ただ、仕事柄、私がよく感じますのは、
上場審査において『社内諸規程の整備』が求められている本質を正しくご認識されていないケースが多いなぁということです。
(もっというと、『社内諸規程の整備』を甘く見ている と思います)



上場審査において確認されるのは、『社内諸規程の整備状況及び運用状況』です。
審査担当者は、提出された規程集の各規程をただ読むだけではなく、その通りの運用がなされているかどうかまでの確認を行います。

・上場審査における社内諸規程に関する確認
上場審査において、
> ○○規程○条の、○○管理について、一連の流れを実際の帳票を用いてご説明下さい
のような質問が出ることがありますが 、
これは、「規程にはそう書いてあるけど、本当にその通りに運用されているのかどうか?」ということを確かめる為の質問です。
このような質問が出た場合、日常から正しく運用ができている会社さんであれば、「それなら回答は簡単だな。○○部に要請して、適当な事例を何通りか出してもらえばいいだけだな」となりますが、規程をつくっただけの会社さんは、「うっ、困ったなぁ。実は○○部の部長には○○規程を渡してはあるけど、部員はこの規程があることも知らないかもしれないぞ」のように頭をかかえてしまうことも想定されます。


・『社内諸規程の整備』が求められている本質
上場審査において、社内諸規程を整備するように求められているのは、
未上場企業が、これから上場企業になるにあたって、
一般投資家や社会全体に対しても責任を果たせる会社として、組織としての会社運営が行われている必要があるということです。
(万が一、社内のキーパーソンが不正等の暴走や退社等した場合に、会社全体の運営が、社会的な問題を起こしたり大混乱になるような会社では困るということです)


・上場準備会社さんの本音
規程による管理というと、未上場企業の方は違和感・抵抗感・嫌悪感を感じることが多いと思います(大組織の官僚的な管理がイヤでベンチャー企業を起業されたという方もいらっしゃるでしょう)。

が、規程による管理の良さを、上手に活用すればよいのだろうと思います。
起業当初の少人数組織の場合には、全ての経営判断を経営者が行ってきたものと思います。またその方法がその少人数組織には適していたものと思います。

上場を目指す会社というのは多くの場合組織が急拡大していきます。
組織が急拡大した場合、全ての経営判断を経営者が行うことは難しくなってくると思います。
その結果として、「重要なものは経営者判断、そうでない場合には役員が判断(もっと細かい話は部長が判断など)」のように少しずつ権限委譲を図っていかなければならない局面が必ず来ると思います。
ただ、その時に、「みんな一所懸命仕事をしてくれていれるし任せたい気持ちはあるけれど、ちゃんと適切な判断をしてくれるだろうか?重要なものは自分に報告しろと言ったとしてもその通りになるだろうか?」ということを気にされて、権限委譲を図るのをためらってしまい、その結果、かなり大きな組織になっていても、『全て社長判断』のような会社さんもお見かけします。

こういうケースには規程の整備が経営に活用できると思います(ちょっとわざとらしい振り方ですが。。)。

長くなってしまいましたので、この続きは、「社内諸規程の整備(総論編 その②)」として次回にしたいと思います。

ネットイヤーグループ(08年3月6日)

上場日: 2008年3月6日
会社名: ネットイヤーグループ
URL : http://www.netyear.net/
・事業内容: インターネット技術を活用したマーケティング業務の支援業務など
・基準期: 07年3月期
・市 場: 東証マザーズ
・主幹事証券: 大和SMBC
・監査法人: トーマツ
・証券代行: 三菱UFJ信託
・印刷会社: プロネクサス
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 1,940

事業等のリスクは、「続き」で

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ナノキャリア(08年3月5日)

上場日: 2008年3月5日
会社名: ナノキャリア
URL : http://www.nanocarrier.co.jp/
・事業内容: ナノテクノロジーによる抗がん剤など、医薬品の研究・開発
・基準期: 07年3月期
・市 場: 東証マザーズ
・主幹事証券: 野村
・監査法人: あずさ
・証券代行: 中央三井信託
・印刷会社: プロネクサス
・想定発行価格ベース時価総額(百万円): 2,950

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